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【サハラ砂漠🇩🇿】Dr.ラォフ〜彼の不思議な昼休み習慣を垣間見る〜
みなさんこんにちは
人道支援家のtaichirosatoです。
先日、サハラ砂漠時代の同僚のDr.ラォフからメールがきて彼について思い出したストーリーがあったので書いていきたいと思います。
Dr.ラォフの不思議な昼休み習慣を垣間見る
アルジェリア人、194cm、医師。
、、、デカい。
これの第一印象は、この一言に尽きる。
色黒の肌にボウズ頭。
青い瞳で、燐とした顔立ちで
アフリカンという要素は感じられず、ヨーロピアンとアフリカと中東の複雑に入り混じったアルジェリア人ならではの雰囲気を彼から感じる。
僕もそうだが、彼も童顔で
お互い年下かな?と思っていたら、実は同い歳、更には車好きということもあって、僕たちはすぐに意気投合したのだった。
砂漠の真ん中にあるオイルプラントのキャンプ地でメディカルセンターを運営する僕らは、
医師一人、看護師二人(うち一人はラクダル。ラクダルについてのストーリーはコチラを参照→)
と少数精鋭の体制で、チームワークが欠かせない。
常にコミュニケーションを取り合い、一つ一つこなしていくのだ。
僕らの砂漠クリニックでの日課は、
朝8時からメディカルセンター(メディカルセンターと言ってもクリニックのサイズ感の小さなもの)をオープン。
昼12時になると3人そろって食堂へ向かい、それぞれの部屋で別々に昼食を取る。
キャンプ内はとても閉鎖的な小さな村で、この中でコロナの感染が出ればまたたく間に広がる可能性があり、そうなると3人の医療者が運営する小さなメディカルセンターでは対応できない。そのため、キャンプ内のすべてのスタッフはそれぞれ自分の部屋に帰って個別に食事を摂るのが決まりになっている。
昼食のあとはお待ちかね、ブレイクタイム。
またの名を、お昼寝タイム(-_-)zzz
日中の時間帯は50度にもなる熱ーーーいサハラ砂漠では、
昼間の時間は活発に活動せず、
寝るのが一番!とばかりに、キャンプは昼食後に静まり返る。
中には、この時間を有効活用する人たちもいて
それぞれの時間の使い方の多様性は面白いなと感じることが多い。
さて、僕とラォフはお隣さん。
砂漠キャンプでは、一つのコンテナを二分割し小さな部屋が右に左にと配置されているのだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1655473142757-23JmyJq59u.png?width=1200)
薄い壁敷居のみで区切られているため、隣の生活音は丸聞こえ。お隣さん同士、互いの生活習慣が食い違うとなかなかの試練を強いられることになるのだ。
ラォフはというと、僕との生活習慣が似ていて、
一度も彼との隣人生活に苦労したことはなかった。
彼の昼食後の習慣。
午前中にかいた汗をシャワーで流し、サッパリしてから昼寝するのがラォフ流の13-14時の過ごし方、彼の日課だ。
ある日、
自分が昼食を食べ終わり、いつものようにゴミ捨てに外に出るとシャワーが終わったラォフがコンテナ(僕らの家)の外で椅子に座り日光浴をしている。
![](https://assets.st-note.com/img/1655473162472-cucw1DdQTS.jpg?width=1200)
珍しいこともあるもんだなーと思って見ていると、
あれ?
ラォフ?
、、日光浴をしている彼は服を着ていないではないか、、
毎朝洗濯をしてくれるランドリースタッフがいるのだが、今日は洗濯機が故障し洗えなかったらしく、
ラォフ曰く、
バスタオルが返ってこないから、ない
のだそうだ。
したがって、ラォフの頭の中はこうだったらしい。
シャワー後タオルがないことに気付く!
体が拭けない!!
外で乾かしたらいいじゃないか!!!
と、言うことらしい。
僕はゴミ捨てに行くために外に出たことを思い出し、
「びしょびしょで全裸のラォフ」を横目にゴミ捨て場へ行き、
そこでばったりと会った別部署の仲間と世間話を5分ほどしてからコンテナに戻ると、
あれ?
ラォフ?
未だに「全身びしょびしょの全裸のラォフ」が椅子に座っているではないか。
皆さんはイメージがわくだろうか。
14時砂漠の外気温は55℃。
どんなにずぶ濡れになろうと、直射日光に当たれば
文字通り一瞬で乾く。
そのくらい太陽が強いところなのだ。
なのになぜだろう、
しばらく時間がたったのにも関わらず
「びしょびしょで全裸のラォフ」には変わりがない。
あまりにすごい絵面で、
14時の静まり返った砂漠のキャンプ地に
色黒の194cmの大男が
黙って椅子に座り
全裸で日光浴をしている
ここに対しての
言葉を発することすらいけないような気がして、
行きも帰りも無言で通り過ぎた僕が部屋へと戻り、
そろそろ寝ようかなと思っていると
薄い壁の向こう側から生活感のある音がリズムよく流れ出す。
キュッキュッキュッ、、
シャーーーーーーー!
あいつ、
またシャワー浴びたな。。
そう、ラォフがそれでもびしょびしょだったのは
直射日光で汗だくになったから。
短時間で2回もシャワーを浴びているラォフに
僕は全力で伝えたい。
だから、バスタオルねーんだってば。
「ビショビショの全裸のラォフ」が
再び僕の部屋の前で日光浴してる夢でも見るんじゃないか、と思いながら、僕は目を閉じ昼寝につく。
※投稿内容は全て個人の見解です。
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