ホームレスおじさんに「温かいお茶」を差し入れる、すごく合理的な理由。~まだ差し入れしてないの?~
「善意」とかそういうのは関係なくて、「ホームレスおじさんに差し入れする」のは、シンプルにめちゃくちゃ合理的なんよね、と言う話し。
本文は最後まで無料です。オマケがあります。
まえがき
これはぼくが暇つぶしに散歩しながら思ったことを、数分の一筆書きでさらっと書いただけの文書である。読みづらいとか、わかりにくいとか、そういう文句は一切受け付けない。
つまり、ここにあるのはゴミ料理だ。素材は全部ゴミ。ゴミにしては美味しく仕上がっているかもしれないし、それでもちょっと臭うから、食べる人を選ぶかもしれない。けれど、「一部の人たち」にとっては、たまらない御馳走になるかもしれない。わからない。
これを「美味しい」と感じたなら、もしかしたらお前にも「スラムの住民」になる適性があるかもしれない。適性があるものを我々は歓迎する。なかったらバイバイ。では、やっていく。
ぼくが差し入れする理由。
池袋の西口を彷徨うときは、決まってホームレスおじさんが目に入ってくる。最近は数がめっぽう減ったようにも思えるが、冬の駅構内にはまだ「そこにいることを暗に許されたおじさん」が、柱にもたれかかってベッタリと座り込んでいる。
ぼくは彼らに差し入れをするのが趣味だ。別に何かを用意していくわけではない。そのへんの自販機で温かいお茶を自分の分ともう一つおまけに買って、ただそれを手渡すだけだ。
かれこれ、100回くらいはやってきたのだろうか?これに関しては全く見当がつかない。あまり興味もない。というわけで、なんだかんだ繰り返し差し入れをしてきた中で、ぼくが「それをやり続ける合理的な理由」について書いておこうと思う。
①安価である
そもそも、大したお金はかからない。150円でも十分に足りる。150円の遊びに悩むほど経済的に困っている人は、そもそも池袋なんて歩かない方がいい。地方に住め。東京をやめろ。
②ひまを潰せる
駅で時間を潰さなくてはならない場面って、結構あると思う。そんなに頻繁に電車に乗らない僕にでもあるのだから、通勤・通学をしてる人になんてもっとあるんだろう。とにかく、差し入れをするとホームレスおじさんは無限に話に付き合ってくれる。本屋をぶらぶらするのに飽きた人には、普通におすすめである。
③話が面白い
思うに、「話の面白さ」というのは、そのほとんどが「経験してきたことのズレ」で生じる。テレビに出ている芸人が面白いのは、彼らが異常者であり、異常者の人生を送ってきたからであり、テレビの前の人とは「経験してきたことのズレ」が大きくあるからだ。
その点、ホームレスおじさんの「経験」は、なかなかに「ズレ」ている。このご時世に「友達が3人凍死」したりするし、「安全にホームレスするために北海道から上京して40年」だったりする。とにかく意味不明でおもしろい。金を乞うておいて、小銭しかくれなかった外国人に罵声を浴びせたりする。見ているだけで面白い。
今どき「150円で買えるもの」で、ここまで面白い娯楽を知らない。
④穴場のトイレ情報
東京といえば、とにかく困るのが「トイレ」だ。どこにあるのか分からない。「あきらかにトイレがありそうなところ」は、非常に混んでいて困ったりする。そんなときは、ホームレスおじさんに相談だ。
彼らにとって東京は自宅(?)のようなものである。トイレの場所は、自宅の人に聞くのが一番早い。彼らは「タダで空いてて」、場合によっては「ちょっとキレイな」、穴場のトイレ情報を握っている。これはもはや無形資産。一度知っておくだけで、永遠に恩賜をうけることができる。
これだけでも、お買い得すぎる。
⑤投資
だれもが、明日になれば人生大逆転の可能性を秘めている。そして、その逆もしかり。いつどうなるか分からない。「そこにホームレスおじさんがいる」という事実は、自分がそうなるかもしれない可能性をも示唆している。
であれば、投資しておくべきだろう。じぶんがいつか「その世界」で生きていくことになったとき、より優位にことを進めていくためにも。
彼らは、結構「人情」深い。だから、ちょっと覚えられそうな見た目をしていれば、「おっ、またお前か」と認識してくれる。お金はくれないだろうけど(ないものはないから)、比較的寝心地のいい寝床スポットを探すのに協力してくれたり、ホームレス会の「会員制クラブ」的な河川敷に推薦してくれるかもしれない。
ぼくは一度オーストリアで難民をして、こうした根回しの重要さはよく知っている。意外と政治ゲーなのだ。あれは。
いまのうちに、150円が大金でないうちに、それを「投資」しておくこと。そうすれば、明日「その世界」にいくことになっても、きっと大丈夫だ。え?150円しかない私のこの状況でも入れる保険があるんですか〜!?
年金やidecoなんかよりも、ずっと利率がいい。
⑥お得感がすごい
ここまで書いてきたけど、なんと言っても人間は「お得感」でお金を払うものだ。ここまで「買う理由」があるのに、そこにかかるコストはたったの150円。すごすぎる。むしろ、買わないことに疑問を感じるまできた。
まだ差し入れしてないの?w
情弱では?w
150円なんてものは、多くの大人にとって「ポッケでジャラジャしてウザいな」くらいのものである。だったら、それを使って「もっと幸福な気持ちになれる人」に渡してしまう方が、ずっと価値が高い。ゴミが金塊になるのは、なんとなく嬉しい。だから、お得感があってイイのだ。お得は正義。それ以外に理由はいらない。
冬の公園と雪駄ヤロウ
【ここからオマケ】
贈与とは、必ずしも「上から下」の流れではない。それに、必ずしも「上と下」の関係性をつくるものでもない。ただ、ひとは価値観が違う。だから、それがその人にとって「石ころ」であっても、ある人には「宝石」に見えたりするものだ。だったら、「宝石」にしてあげた方がいいじゃないか。ぼくはそう思っている。
「石ころ」のままで自分が持て余すくらいなら、なんの利益がなくたって「宝石」になる場所に置いてやる。その方がずっといい。どうせいらないものだし、なくていいものなのだから。
さて、いい感じにまとまったところで、今日のスラム民向けコーナーでは「贈与」を久しぶりにやっていきたいと思う。今回の「ホームレスおじさん」の話の続きでもある。
テーマは「ビザンツ帝国と、ホームレスおじさん」である。
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ビザンツ帝国から学ぶ乱世の生き抜き方
(引用元 https://sekainorekisi.com/world_history/中期ビザンツ帝国/ )
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