【無料記事】10月11日 「ひとに奢られて6年を生き抜いた男の、禁断の『人脈形成』術」
まあ、逆説的、ってやつなんだけどね。
きょうは、人脈をつくる、ってなことを考えてみたわけなんだよ。人脈って、どうしたらできるんだろうね。
人とつながるって、どんなものなんだろう。きれい事なしに、おれが思う真実を語ってみる。まず手始めにきみの心を折るんだけど、人脈はなにより重要だ。
人脈なんていらない、と言っているひとは、そういうキャラ付けをもって、人脈を獲得していくタイプか、単にあたまの足らない、薄っぺら名言botみたいなやつだ。人脈は重要だ。長期的成長曲線的にみれば、ほかのなによりも。
どうして人脈が重要かというと、人脈こそが運の正体だからだ。そのひとの人脈は、それがそのまま運である。人脈のいいひとは、運がいいし、人脈のわるいひとは、運もわるい。
この言い方からおもったけれど、人脈は「多い」「少ない」よりも、「いい」「わるい」で語ったほうがわかりやすいかもしれない。多くても、わるい人脈はある、少なくても、いい人脈はあるのだ。
さて、このあたりのはなしはまた、別日のマガジン記事で語っていくことにして。きょうの本題は「いかに、人脈を形成するか」というはなしだ。人脈を形成するには、人脈を形成しようとしないことだ。
またとんちを、と思われるかもしれないけど、ほんとうにそうなんだ。
もちろん、長期的な意識として、たとえば、いままさに、こうして人脈について戦略をねるような時間は、とても重要だ。
でも、目の前に人間がいる、つまり、人脈が形成されうる、まさに「いざ実践!」という機会に、人脈を形成しようとしないこと。このギャップが重要になるんだ。
きみが学生時代の、テスト前日を思い出してほしい。
きみはきっと、たいして勉強をしてこなかったから、あせって前日に知識をつめこんで、当日の通学時間までアタマをフル回転させて、そんで壮大に空回りして、ああ、あ〜れ〜、ってな人生だっただろう。
おれは売れっ子占い師だからわかる。きみはきっとそうだ。
でも、できるやつはどうだった?できるやつほど、前日も当日も、いつものとおりに過ごして、毎度のことのように高得点をたたき出していたよね。
そう、まさにそんなところなんだよ。こうして、関係のないときに、人脈について考えているからこそ、いざ実践の機会となったときも、ナチュラルに、生のままで、最低限必要な得点をとることができるんだ。
実践の場で、意識しないとならないことをいかにへらせるか。
つまり、人脈形成において最も重要なことは、禁断の会話術だとか、メンタリズムの応用だとか、マサチューセッツ州大学の研究では〜、だとか、そんなことを、一生の友人となりうるひとの目の前で、けっしてやらないことなんだ。
考えてみて。これやっているひと、友達いる?いないよね。まあお金とか持ってたら、友達っぽいひとや、チヤホヤする異性はよってくるけど・・・。
「やらないこと」を徹底するだけで、きみはずいぶんと、友人を獲得する機会をいかせる側にまわれる。へんなハウツーを、やるな。ただし、ハウツーでない、常態的な工夫はたいせつだ。
常態的な工夫っていうのは、べつにむずかしいことじゃない。きみが、べつにふだんから、日常的にやっていること。下心があるからやるんじゃなくて、いつもやっているから、やってしまうこと。あるいは、いつものありかた。
受け入れられやすい見た目を維持するとか、しずかに落ちついて話すとか、一般的に「よけいなこと」とされている発言をしない、とか。趣味をふやすとか、語れる経験をふやすとか。
きみがちょっと変わり者なら、じぶんのキャラクターはどんなものか、それが許されるスタンスや、距離感はどんなか。どんなキャラデザをしていれば齟齬が起きづらいか。そうしたことへの理解と実践。
これはべつに、実践の場であらためて意識されるものじゃない。きみがいつもやっている、あるいは、やりうる、そして、いちど工夫したら、そうありつづけることだ。
きのうも書いたけれど、重要なのは、運をよくしたうえで、時間を味方につけることだ。つまり、運をよくしたうえで、ただじっと待つ。
人脈においてもそう。人脈をふやそうと奮起するんじゃない。
どうしたって、ゆっくりと人脈がよくなっていく状態を、常態化して、あとは、ただまったりと、風にでも当たって、鳥の音に聞き入っていればいいんだ。
重要なテストだからって、焦らない。いや、重要なテストだからこそ、焦らなくてもいいように、焦らなくていいうちから、準備をしておく。
うまくいかないからって、「こんなのは、重要じゃない」「これを重要とおもってるやつがバカなんだ」なんてことを、考えない。それだけの、シンプルなことなんだよ。
ところで最近、うちのマガジン会員たちは、ネットワーク論、なんかに手をだしているよね。そのへんのはなしを絡めて、きょうはもうすこし話そう。いったいどんなひとが、つまりどんなノードが、つながり、つまりリンクを獲得していくんだろうか?
うちの読書サークルでは、ひまなやつで集まって、毎月、課題図書を設定して、みんなで読んだり、読んだひとのはなしをきいたりして、まったり議論したりしている。
今回のはなしが面白いとおもった暇なひと、きになるひとは、ぜひマガジンに参加して、いっしょにあそぼう。そして、この仕掛け自体もじつは、おれの「運のよさ」をあげている。そんなはなしも、ここから先でしてみよう。
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