ジャズギタリストがはじめて買ったCD
ギリギリ記憶に残る限りでは、幼少期はレコードで童謡とビートルズを聴かされていたし、車でドライブするときはカセットテープでいつも井上陽水が流れていた。(「傘がない」と「氷の世界」を鬼リピート)
両親(特に父)は音楽が好きだったので、多分覚えてないだけでいろんな音楽を聞かされていたんだろうなー、と思う。
それでも、親から聞かされる音楽と、友人から勧められる流行りの音楽とでは全くまるっきり別の感動があるわけで、思えば僕の場合は小6でめちゃめちゃ流行っていたaccessの「MOONSHINE DANCE」が、音楽というものから得体の知れない感動を味った初めての体験だったと思う。
給食の時間になると毎回放送委員会がその曲を流すのだが、もうイントロが始まるだけでソワソワ、ワクワクして、サビになるとみんなで踊り出す、みたいな。
(今で言うパプリカみたいなものだろうか...)
いてもたってもいられなくなって、ある日母に頼んで駅前の新生堂に連れていってもらった。
自分でCDを買う、なんていうのは初めての体験で、なんだかものすごくドキドキしたのを今でも覚えてる。
ドキドキしているからゆっくり色々見たり視聴したり、なんていう余裕はないわけで、とにかく早くMOONSHINE DANCEを探して買おう、と。
でも親はジャケットやアーティストに関してはわかってなく、頼りはなんとなく覚えている「ちょっと悪そうで、イケてる感じのお兄さんが二人」という情報のみ。
そして僕は見つけた。
これを。
僕は母に伝えた「多分、これだ」と。
そう、これがB'zとの出会い、そして僕が初めて買ったCDだ。
なぜ僕がこれをaccessと勘違いしたのか、そもそも6年生なのに文字が読めなかったのかは今となっては全くの謎だが、きっと何か惹かれるものがあったのだろう。
とにかく早く帰って聴きたい一心で、すぐに会計をすませ、急いで家に帰ってCDデッキにセット。
なにやら聞き覚えのないストリングス。
1コーラスで僕は気づいてしまった。
「多分、間違えた...」
翌日、今度は一人でまた新生堂に行き、店員さんに聞いて無事MOONSHINE DANCEをゲットしたのでした。
それではお待たせいたしました。
お聞きください。accessでMOONSHINE DANCE!
いやぁ、今聴いても普通にかっこいいですな〜
まぁそんなわけで、「ちょっと悪そうでイケてる感じのお兄さん二人」のCDを2枚ゲットしたわけなんですが、B'zの方はドラマの主題歌だったこともあり、そもそも聞いたことがあって、何度も聞いているうちにすっかりハマってしまい、それこそ毎日永遠にリピートして聞いていました。
その後中学生になり僕はギターを始めることになるんですが、ここでB'zと出会っていたのは間違いなく僕の音楽人生に多大な影響を与えているだろうと思います。
今の人はCD屋で色々視聴したり、定員さんオススメの棚から冒険して買ってみたり、っていうような文化が本当に少なくなっていると思うけど、AIにオススメされた音楽ではなく、“自分で見つけにいった音楽”ってもっと好きになるのかなーなんて思いました。
と、いうわけで初めて買ったCDの思い出でした!
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