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公開学級通信 #9

 今回は今年の始業式の日に、朝教室の生徒たちの机上に配付しておいた学級通信の0号を掲載します。黒板にイラストを描く先生もいるのですが、私は絵を描くのが苦手なので、自分のできることで勝負しています。やらないよりもやった方が、最初の出会いがスムーズな気がしています。初日から、生徒たちを褒める種を蒔くことを意識しています。この通信に書いたことを意識してくれる子たちを褒める機会を作っているのです。私自身は面と向かって生徒を褒めるのが非常に苦手なのですが、その分こうして、通信を使って褒める場面を作り出し、通信の場を使って褒めています。

積羽沈船

 初めまして!みんなとの顔合わせの前に、学級通信を配布してしまいました。本来は始業式後の学活で初顔合わせになるのですが、その前に伝えたいことがあったので、こうして0号を発行することにしました。新しいクラスメートとの会話も大事ですが、少しだけ目を落として読んでくれると嬉しいです。
 
 さて早速ですが、サブタイトルの意味を説明します。この四字熟語は「鳥の軽い羽も、コツコツ積み重ねていけば舟を沈めるほどの重さになること。小さな努力も積み上げれば大きな力となること。」を表しています。まさしく今年一年間のみんなにとってとても大切なことではないかと思うのです。字面は少し不吉に思えますが、その意味は今年のみんなにとってピッタリではないですか?
 
 私は中学校生活が、船旅に似ているなと思うことがあります。それは一度乗り込んでしまえば、簡単に降りることができないところであったり、目的地の港までは一緒だけれども、そのあとの目的地がバラバラだったりするところが共通しているように思うからです。クラスだって、一度決まったクラスは1年間変わることはありません。そして船旅と同じように一緒に乗る人を選べるわけでもありません。でも、たまたま一緒になった人とどんな関係を築くのかは、自分次第ですよね。そして、一緒に旅をするのは次の港(卒業式)までなわけです。
 
 みんなは2年前、○○中学校の入学式で出会った時から、同じ船に乗っているのです。毎年、少しずつメンバーを変えながら(先生たちのことですよ)、それでも同じ船団に所属し、卒業式というゴールに向かって旅をしているのです。その最後の経由地を出航し、最後の目的地への航海の出発が今日です。折角の船出ですから、その祝砲は盛大にいきたいものですね。「祝砲」とはもちろん最初のあいさつのことです。みんながどんな「あいさつ」をするのかは楽しみにしています。実は「学校」という小さな枠組みから一歩外に出ると、「あいさつ」がしっかりできると信頼してもらえることがたくさんあります。「あいさつ」さえできればいいというものではありませんが、できないと信用してもらえないのも事実ではないかと思うのです。だからこそ、新しいクラスでの「最初のあいさつ」にこだわりたいと思っているのです。きっとみんなは少し意識すればできるはずです。だからこそ全員がしっかり意識をして、「最初」から完ぺきにできてほしいのです。最初を大切にしたいからこそ、こうして「0号」を発行して訴えかけているわけです。では、後ほど会いましょう・・・。

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