セカンドハーフ通信 第111話 働き方改革

働き方改革

以前勤めていた外資企業ではアメリカ本社がワシントンDCにあったが、本社オフィスには70名ほどしかいなかった。会社全体では何万人という企業だったが、そのほとんどは全世界に分散している。

もちろん各国の子会社はそれぞれの国にあるわけだが、アメリカの中でもオフィスは分散していた。そもそも新しい人を採用してもその人は転居することなく近くにオフィスがあればそこに通う。近くにオフィスがなければホームオフィスというケースもある。

会社が買収によって拡大していることもあったが、ビジネスニーズによって人を採用する度にオフィスを考えることは大きな負担になる。スカイプのようなビデオ会議システムを使い、また日常はメールのやり取りで業務はこなせる時代だ。

日本でも少しずつホームオフィス化が進み、今後は物理的な会社の所在地は必要最小限になってくると思う。どこで働くかということはあまり問題になっていない。その場合の課題は他者との業務の連携と個人の評価をどうするかということになる。

フェースツーフェースのやり取りが少なくなるとあの人は頑張っているとかいう感覚的な尺度はできなくなり、課題をどの程度達成したかという客観的な評価となる。

つまり労働量ではなく結果が大切であり、また本人はそれを評価者に伝えられる表現力が評価を左右する。このような環境の変化は働き方改革でもある。

働き方改革とは、仕事量を減らそうといっているのではなく、仕事の質をあげること、またプロセスよりも結果を重視する考え方だ、ということをしっかり認識すべきだ。グローバルにいえばそれは当たり前のことなので日本も例外ではない。


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