セカンドハーフ通信 第44話 社会人大学の講義を受ける
社会人大学の講義を受ける
サラリーマンになってから漠然とあこがれていたことに「いつか自分の興味のあることの専門講義を大学でうける」ということがある。大学にいた時は勉強しない学生だった。運動クラブに属していて部活動が生活の大半を占めていた。今思えばもったいないことだが、その当時はクラブや友人と遊ぶことを優先していた。
その反動かもしてないが勉強をする、しかも実学ではなく純粋な学問の世界に浸るということに惹かれるのかもしれない。そんな意味で社会人大学をうけてみようという気持ちになった。また美術史というのは興味のあるジャンルだった。今回の講義は全5回、今話題の「奇想の系譜」に出てくる伊藤若冲を始め江戸時代の京都画壇の天才画家たちの作品を勉強するという講座だった。
自分で決めて申し込んだものの私の不安は、果たして2時間の講義を眠らないで過ごせるだろうか?という不安だった。学生時代、講義に出るものの話についていけず、居眠りをした経験があったからだ。楽しみにしていてこんなことを考えるのもおかしなものだが頭の中の期待と実際は違うものだ。それに久しぶり固い学校の椅子に腰掛け2時間も飽きずに過ごせるかと心配した。
結果は全然問題がなく、楽しい2時間を過ごすことができた。先生の話も興味のあるものだった。「学校の授業にもついていけそうだ。」むしろ、若いころよりも学問に対する探究心というか、今を大切にする気持ちが集中力を高めてくれているようにさえ思えてくる。
日常から離れて知的好奇心の世界に入って楽しむ自分がいることに何かうれしい気持ちになった。次回は美術の実技コースでデッサンにも挑戦してみたいと思っている。