セカンドハーフ通信 第106話 10代の投票率
10代の投票率
国政選挙での10代の投票率が30%しかないというニュースがあった。平均に比べてもかなり低い数字だ。それも2016年に初めて参政権が実施されてから年々落ちている。
今後長く政治の影響を受ける若者たちが政治に興味を持たず、選挙に参加しないことは残念なことだ。自分の暮らしに影響があるということを理解していないからか、あるいは影響がないと思っているからだろう。
しかし、当たり前のことだが、消費税増税であっても、自衛隊の国際派遣でも、あるいは奨学金制度でも、国の予算をどう使うのかも少なからず自分たちの生活に影響がある。
社会に対する問題意識が低い理由はいくつかある。1つは家庭内や学校教育でそういうことを学んで来なかったこと。だから今、教育の在り方が問われている。もう1つ大きいのは、マスコミを含めて必要な情報を社会が流さないことだ。例えば今回の参議院選に対する報道量は大きく減少したそうだ。
先日見たニュースは、若い女性たちの間で、応援演説に行った自民党の幹事長がかわいいと人気になっているというものだった。こうなってくると報道ではなくて娯楽だ。意識が低いのか、意図的に論点をすり替えているといわれても仕方がない。
もっと真正面から10代の若者に社会への参画意識を向けることが自分のためでもあるというメッセージを送ることが必要だ。それは彼らを取り巻く大人たちの役割だ。