セカンドハーフ通信 第23話 田舎の道路工事
田舎の道路工事
車で秘湯を旅することは私の趣味の1つになっている。関東はもとより東北も全県旅してきた。最近も福島の南会津にいく機会があった。南会津には昔ながらの美しい山里の風景が残っている。
しかしドライブをしながら思ったのは、いかにたくさんの道路工事がおこなわれているかということだった。人もあまり住んでいないのどかな田舎で、こんな大規模な工事が必要か?と思うことさえある。
地方で道路工事がたくさんおこなわれるのは行政の施策の1つだと思う。地方にとって道路工事はもっとも手っ取り早い経済活性化策でもある。道路工事をすれば大きなお金が投下される。建設業関連と臨時に工事に従事する地域の人にお金が還元され、そのお金が地域経済をぐるぐると回る。
地方の活性化には道路工事が一番わかりやすい。選挙の時には大きなアピールにもなる。また東日本大震災からの復興に大きな予算がついていることもその背景にはあるだろう。
本質的には道路工事よりも将来に花開く公共投資、例えば企業やコールセンターの誘致のための優遇制度など、働く場を創出するものを何とか考えるべきと思う。しかしこれらは容易ではなく時間がかかる取り組みだ。
確かにあるべき公共投資は今起きている地方経済の衰退や過疎化などにすぐに歯止めをかけられるわけではない。それでも長期的にみて富を生み出してゆくような公共投資をしていかないと地方はどんどん廃れてしまう。地方の活性化は難しい課題だが、それでも取り組んでいかないと将来はない。