セカンドハーフ通信 第91話 公共放送の中立性

公共放送の中立性

NHKの放送受信料を長年にわたって支払っている。よく受信料不払いの話が出てくるが、私はマンション暮らしなので自動的に支払うことになってしまう。一般論としてはテレビを観なければ受信料を払う必要はないが、テレビの受信システムがある以上、実際観ているのが民放だNHKだということは困難なので、税金と思って払うことにしている。

しかしこのところ、気になるのは公共放送の中立性だ。つまり報道にフィルターがかかっているという一部の指摘だ。ニューヨークタイムズにも取り上げられた。

原発問題や選挙、諸外国の動向、政治活動など、重要なテーマは国民として正確な情報がほしいとシンプルに思う。

官邸に近いといわれる人を専務理事が復帰したり、少し前の話になるが歯に着せぬ発言をする人気キャスターが降板したりすると中立性を危惧する人もでてくる。

マスメディアは元々、保守への疑問を投げかけることが役割である。これは社会のチェック機能と言ってもいい。また、事実ベースで多様な意見を取り上げれば全体としてバランスの取れた判断ができる。だから公共放送は事実を正確に発信することが重要だ。

国際NGO「国境なき記者団」(本部・パリ)によれば、2019年の「報道の自由度ランキング」で日本は調査対象の180カ国・地域のうち67位でG7の中で最下位である。海外では日本の報道の自由はあまり高くないと思われているのは現実だ。この事実を知ると中立な情報をどう担保していくのか公共放送としてのNHKの役割は大きい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?