セカンドハーフ通信 第40話 リセール体験
リセール体験
メルカリを利用して服やバッグを売ってみた。使わないものを整理したいという思いと、まだ使えるものを捨てるのはもったいないし大切にしてくれる人に使ってもらえれば、という動機もあった。
遅ればせながら、今は色々なリセールマーケットがあることを知った。使わなくなったものはないかと考えてみたところ、機械式時計と年代もののワインがあることを思いついた。さっそくリセールショップに出してみることにした。
そもそもどのくらいの値段がつくのかということも興味があった。
時計はオメガ社のスピードマスターとタグホイヤー社のカレラ・キャリバーというものだった。私の思い入れからするとカレラ・キャリバーの方が価値があると思ったが、結果は反対になった。元々の購入価格は同じくらいだったと思う。私の思い入れとは関係なく、現時点の市場でより人気のあるほうが値段は高くようだ。
ワインは2000年前後に作られたフランスボルドーの6本を選んだ。15年くらい前にワインにはまった時期があり、せっせと買い集めたものである。それぞれ名前の知られた有名シャトーのものではあったが、その中でも一番有名であるラフィットロートシルトは残り5本の合計よりも高い値段がついた。それほどに価格差ができたことにはびっくりした。
ワインの世界ではトップブランドはセカンドブランドのものとは何倍も価値が違うのだ。高級ワインは何十年も熟成できるので年代を経るとその差は更に開いていく。
リセール取引は一点物である。もちろんすべてが価値があるとはいえないが唯一無二ともいえる。だから古くなって値段があがるという不思議なことが起きる場合がある。ここでは時間が価値を生み出す。