後藤太一 / Region Works LLC

リージョンワークス合同会社代表社員。日米で産学官民の全セクターに携わった経験を活かして、エリア戦略に基づく官民連携企業やエリアマネジメントの構築と運営に多数携わる。一級建築士、米国認定都市計画士(AICP)、全国エリアマネジメントネットワーク幹事。

後藤太一 / Region Works LLC

リージョンワークス合同会社代表社員。日米で産学官民の全セクターに携わった経験を活かして、エリア戦略に基づく官民連携企業やエリアマネジメントの構築と運営に多数携わる。一級建築士、米国認定都市計画士(AICP)、全国エリアマネジメントネットワーク幹事。

最近の記事

欧州から急遽帰国、疲労困憊の顛末記

欧州出張を順調にこなした団体行動の最終日、ブリュッセルにて明日から個人行動という時に家族から緊急連絡。 「親戚が危篤のため、直ぐに帰国して欲しい」 人命にかかわることなので、できるだけ早く帰国しようと航空券の変更を重ねるも、全て裏目に出て、結局帰宅できたのは予定の25時間後。 ここまで心身ともに披露困憊した渡航は初めてだったので、記録としてまとめておく。 (note閉じていなくて良かった) 当初の帰国予定 6/14(金)12:47 家族から親戚が危篤の報が入る。手術は

    • カンボジアの森キリロムで考える地域の未来

      2020年2月6日(木)~8日(土)の3日間、カンボジア南西部のキリロムで行われたキリロム会議2020に参加してきた。たくさんのインプットをきちんと咀嚼して今後に活かしていくためにも、帰国直後の印象をまとめておく。 vキリロム・ネイチャーという新しい森林都市会議のテーマそのものでもある会議会場は、規格外起業家の猪塚武さんのチームが開発しているvキリロム・ネイチャーという高原である。 約20年後の完成時には、学生数3万人、居住者数10万、面積1万ヘクタール(山手線の内側の1

      • 2019年に考えさせられた本

        2019年は内省的な思考が多かった年でした。 今年はさらに読書を増やすとともに、情報発信のペースを上げていくための布石として、昨年に強く影響を受けた書籍から10冊を挙げておきます。 (趣味の本と仕事直結の専門書を除く) 1. データに基づく診断の意味を再確認 2. テクノロジーと社会の関係を再確認 3. バズワードで立ち止まらないための理解 WE ARE DATA アルゴリズムが「私」を決めるwww.amazon.co.jp2,750円(2020年01月03日 20

        • 「狂った都市」の本気 ~ラトビアの首都リガにて

          余韻が冷めない体験をラトビアの首都、リガでしてから1ヶ月経つ。 欧州の辺境、日本からも遠い「バルト海の真珠」と呼ばれる世界遺産の都市は、旧ソ連から独立して約30年経った今でも、ガバナンスの模索を続けている。独立の熱狂、軍港や軍事工場などの経済基盤の消失、社会インフラの再整備、EU加盟からの経済の急成長、リーマンショックによる急降下、民族間の葛藤、クリミアに象徴される地政学的なリスクの増大。 未だに混沌と閉塞が続く中で、このバルト三国で最大の都市を良くしていこうとする小さく

          地域経営の一部としてのエリアマネジメント

          経営 = 事業目的を達成するために、継続的・計画的に意思決定を行って実行に移し、事業を管理・遂行すること。(デジタル大辞泉) 主体が多様かつ多義的な地域経営は、約20年にわたって継続的に追究しているテーマである。今、取組んでいるプロジェクトも、このテーマに沿って大都市・中都市・小地域での実践例を増やすことを意図している。 私も検討に関わった、エリアマネジメントに関するガイドラインが公表されたタイミングで、現時点での考察を整理しておきたい。 地域経営の3要素地域経営とは、

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          なぜ、今、公共空間に取り組むのか?

          公共空間の再構築を目指す社会実験「WORK PARK PACK」 公共空間への再着目 Region Worksの仕事は、地域の戦略的な事業のデザインである。 どの仕事も、最初のタスクは、リサーチによって「地域の急所」を見出して適切な課題を設定することなのだが、そこで「公共空間の質の向上」が浮かび上がることが増えて来た。この傾向は、顧客の官民や地域の大小を問わない。数年前は、ビジネス開発や不動産企画などが多かったことから、グローバル資本主義からの社会や経済の変化を実感

          なぜ、今、公共空間に取り組むのか?

          都市の利活用をシンガポールで考える

          全国エリアマネジメントネットワークの一員として、Singapore Urban Redevelopment Authority(URA)およびCentre for Liveable Cities(CLC)との協議に行ってきた。 主目的は、International Downtown Association(IDA)が5月13日~15日に東京で開催するWorld Towns Leadership Summit 2019への参画要請。 ところが、学習意欲旺盛なURAは、今回の

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          なぜ、デザインなのか?

          デザインとは、課題を定義し解決すること私たちの仕事を説明するときにデザインという言葉を使っている。 ここで言うデザインとは、美しい意匠を制作するという狭義の意味ではなく、複雑に絡み合った課題を整理して解決するという広義の意味である。 事業構想大学院大学では、事業構想をProject Designと英訳している。 ここでは、デザイン = 構想であり、画餅(絵に描いた餅)や意匠のことではなく、複雑な社会課題を解決する事業を組み立てることを指している。 先日、パネルディスカッ

          なぜ、デザインなのか?

          Region Worksという社名

          2014年に創業して約4年半、「●● Works」という幾つかの会社と縁ができ、「何故、後藤さんは『リージョン・ワークス』という社名にしたのですか?」と何度か問われた。 都度、適当に答えていたのだが、この社名の背景を文章化することで、私の基本的な考え方を紹介できるように思うので、あらためて整理してみる。 ポートランドの広域統治 = Regional Governanceもう20年以上前、1997年~1998年に米国オレゴン州ポートランドの都市圏政府Metroに勤務した当時

          Region Worksという社名

          地域をデザインするということ

          天命を知る(はずの)今年、 自分の考えを整理していくために、 考えていること、感じたことなどを 定期的に書き留めて行こうと思います。 2019年 元旦 後藤太一

          地域をデザインするということ