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【体験の共有】メタバースを生きるアーティストに必須の概念改革

もう、メジャー作品依存の業態は通用しなくなることがわかっている。観客はより多角的かつ、一面的ではない価値を求めているためだ。このトピックでは、「メジャーのインディペンデント回帰実態」を、知ることができる。メジャーを生きたが業界の激変にコンテンツ産業の全貌を見失っているアーティストの、ために書く。

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アーティスト情報局:太一監督
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日本未発表の国際映画業界情報 あるいは、
監督がスタジオから発する生存の記
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『 ハイコンテクストな観客意識と、業界鎖国 』

情報精査に長けた観客たちはすでに、業界の既存マーケティングに従わない。その感覚力は既存の業界常識を凌駕して、“察する文化”へと進化した。もう一般人は、企業による戦略と販促には動かない。

ならばこそ、アーティストは安住の地を離れて、より本質的な潜在欲求にむけて大胆な方向転換が必要になる。メジャーにこそ必要な勇気だ。

そこで、日本に入っていないニュースをお知らせしておこう。

■ 最新国際ニュース:クリストファー ノーラン監督の1億ドル規模の第二次世界大戦ドラマが、最後の作品になりうる理由

クリストファー ノーラン監督の次回作「Oppenheimer」は、物理学者J ロバート オッペンハイマーと原子爆弾の開発を描いた1億ドルの予算の歴史ドラマだが、これは絶滅危惧種のひとつと考えられる。

最近では、メジャースタジオが、人気のある玩具や小説、コミックブックからインスピレーションを得たものではない映画に9桁の予算を投じることはまれである。ハリウッドでは、既存の知的財産に基づかない高価な映画を許可することを経済的に正当化することが難しくなっている。

ユニバーサル ピクチャーズは今回、オリジナルコンテンツを求めて映画館に足を運ぶ観客を興奮させる、という大胆な賭けをしている。2023年に公開予定のこの映画が商業的に成功するためには、予想外のことが必要だ。1億ドルの制作費に加えて、世界中の観客に向けて映画を適切に宣伝するために、スタジオはさらに1億ドルを費やす必要がある。全世界で少なくとも4億ドルの興行収入が必要だと見積もっている。

業界をよく知る人たちは本作が、観客がノーラン監督に期待しているような心をつかむ作品ではないと指摘する。意見が分かれるだけでなく、より暗い物語を描いているため、ノーラン監督の作品が収益の大半を占める海外では、関心が薄れる可能性がある。

だからといって、映画館関係者がノーラン監督に賭けているわけではない。ハリウッドが映画の金字塔となるようなIPを探し回っているような時代にもう一つの課題は、ターゲット層である大人の観客を獲得することだ。   - NOVEMBER 18, 2021 VARIETY -

『 ニュースのよみかた: 』

ハリウッドのメジャースタジオがメジャー監督の新作にマイナー マーケット流作品を選びメジャー予算を投じる、という記事。

拡大し続けたメジャーのマーケットが、苦悩している。シュリンクするメジャー仕様マーケットに対して圧縮できない業界の総体、さらに、一時停止した世界により一変した観客意識に対応できないメジャーサイズのスピードとハンドリングにより、“マーケットの拡大”を選んだ、という悲報だ。

そこはインディペンデントの主戦場であり、メジャーの大雑把なクリエイティヴィティでは戦えない。収益を上げる代わりに、観客意識の乖離を生む。

『 ZOOMとアーティスト 』

アーティストは、ブームに乗らない。
ならばこそムーヴメントの先を生き、時代の最先端の切っ先で、リアルタイムに誕生する可能性の欠片を“確実に”捉えている必要がある。観客への義務だ。

確実に捉える、とは知識ではなく“実際に手掛ける”ことである。

アーティストはまだ、「ZOOM」にすら足踏みしている段階だ。異論があるなら、受けて立つ。わたしが言っている当然のレベルとは、Vスイッチャーにより3-Cam.にクロマキーやタイトル表示、動画とPC画面共有を自在に駆使しつつ、単焦点レンズによる最高画質とコンデンサーマイクによる上質音質があって、「ZOOM」である。

アーティストは観客を導くために、人類の最先端を駆使できることがマナーだ。諦めるなら“職人”を極めるべきで、アーティストを名乗るべきではない。最先端を駆使できたならば初めて、「使わない」を選べるのだ。

『 NFTとゲームとVR.とメタバース、そしてクリプト 』

遠隔コミュニケーションは「ZOOM」で浸透した、「NFT」は機能であり芸術界の魔法ではなく、ゲームとAR.の親和性は弱く産業化への転用も脆弱だが一方で「ゲーム×SNS」に「VR.」と「Vtuber」が合流して「メタバース」というバズワードを生んでいる。実際にはいまだ“企業内コンテンツ”だが、「VRMデータ」によるアバター用ファッション業界のマニアックさは間も無く「クリプト」業界の本格参入で価値化され、ハイファッション産業を救う。そこにApple社による「スマートグラス」販売がプラットフォームを活性化し、本物の初期メタバースが起動する。

どんな状況にあろうとも、一年かければアーティストは、最先端に立てる。当然、個人では無理だ。方法はただひとつ、「分散化」にある。

『 分散化を受け入れれば、実現できる 』

アーティストは誰も、勤勉である。だが基本は独学でありまた、強みである“偏愛”がためにその網羅領域が狭い。狭さと深さが武器なのがアーティストでありながら、最先端を手に入れるための勉強量は確実に“非現実的”な量だ。

この矛盾、両立できる。「分散化」だ。

徹底的な情報開示と条件度外視の協力をルールに「レベニューシェア」で、連立することだ。「価値の共有」である。異業種のプロフェッショナルと手を組んでコミュニティを形成すればそれは、「分散型業界の最小単位」となる。

“私だけの作品” という古い概念を度外視して他者のために協力すれば、プロフェッショナルでありさえすれば誰でも1年で、世界の最先端に立つことができ、「選べる立場」になる。

選べる最先端の表現者だけが、アーティストである。

『 編集後記:』

99.99%除菌のウェッティを使い続けていた結果、MacBookの縁にあるパッキンが加水分解してベタつき始めた。止むを得ない、パッキンを削り取ったところむしろ凹凸がなくてスマートだ。ウェッティをやめて75%アルコールを吹いたところ、キーボードと画面が水分で張り付き、MacBookが開かなくなってしまった。机に立て置いて、わずかな隙間に爪を刺しこんで、割り開ける。

パッキンは、いる。

常識を疑いつつ日常に感謝を忘れず、映画製作の現場へ帰るとしよう。では、また明日。

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アーティスト情報局:太一監督
■ 太一(映画家):アーティスト業界情報局 × 日本未発表の国際映画業界情報 あるいは、 監督がスタジオから発する生存の記