整理整頓が必要なわけ
机の上が散らかり、必要な書類を見つけるのに何分もかかる状態で付加価値の高い仕事ができるでしょうか。出なくなったボールペンが何本もささったペン立てから書くことができるペンを探し出し、思いついた時にいろんなところにメモをして、どこに書いたかも忘れてしまう状態で、目標が達成できるでしょうか。結果が全てとは言っても、整理整頓ができていない状態からは最高のアウトプットを生み出すことはできません。
「靴は脱ぎっぱなしにするのではなく揃えなさい」と何度も教わってきました。靴が揃ってなくても履くことはできます。揃っていてもいなくても靴は靴です。しかし幼稚園、保育園に通っている子供でさえできることができないのに、他のことで整頓できるでしょうか。基本というのは徹底しないと意味がないものです。基本を軽んじないでまず当たり前のことをやってみることが大切です。
整理をすることで不要なものがなくなります。いらないもの、使わなくなったものは捨てる。必要最小限にすることで、空間が空きます。空間が空くとつい色々と置きたくなりますので、どこに何を置くのかを決めて、再び不要なもので山積みになることを防ぎます。置き場を決めたり、何個置いておくかを明確にすることで無駄を省くことができます。
モノの整理整頓ができるということは、仕事での整理整頓ができるということです。誰かに何かを伝える上でも、内容がぐちゃぐちゃになっていたり、何度も同じことを言っていたら無駄な時間をかけてしまうことにもなります。これではいくら時間があっても無駄なことをやり続けることになってしまいます。自分の時間、相手の時間は限られています。お金や使うことができるリソースは無限ではありません。限られた範囲の中で最大限の成果を出すことは誰にとっても求められていることです。さらに、整理整頓をする過程では改善を繰り返します。同じ結果を半分の時間できるようになったり、余分なものを買わないので無駄な出費を減らすこともできます。
靴を揃えることで大きな価値を生み出すことはありませんが、整理整頓ができる人になると、時間や物の無駄を省き、お金を生み出すこともできます。口酸っぱく言われたあの言葉は、実は人生を豊かにするための先人からの教えだったのです。