人間中心設計(HCD)専門家認定制度を受けた話
2019年度の人間中心設計(HCD)専門家認定制度を受け、HCD専門家に認定されました。
受験書類の準備に結構時間がかかるという前情報を知っていたので、受けるかどうか考えていたのですが、先人の記事が背中を押してくれたので書き残すことにしました。
はじめに
人間中心設計(HCD)専門家認定制度という存在を、前職のDeNA時代に知ってから頭の片隅に残っていました。
受けた人の話を聞くと「書類の量が半端じゃない」と聞いて、ハードルを感じたりしたけれど「書類を作成すうる過程に価値がある」という話も同時に聞いていて興味がありました。
このエントリーでは、
1. 何故:受験を決めたきっかけ
2. 準備:申請書類の準備
3. 結果:過程で得られたこと
のについて書いていきます。
本題の前に、少しだけ認定制度について紹介します。
人間中心設計(HCD)専門家認定制度とは?
認定制度の狙い
・専門家に必要とされる能力を明らかにする。
・専門性を高めたい人の活動目標を明らかにする。
・関係者に専門家の存在を認知させ活用をうながす。
また、認定制度には専門家とスペシャリストの2種類があります。
認定HCDスペシャリスト
プロジェクトを動かしていく上で必要なスキルセットを細かく定義したHCDコンピタンスマップを持ち合わせている人が、スペシャリストとして認定されます。
認定HCD専門家
スペシャリストの持つ基本スキルに加え、プロジェクト全体を推進するマネジメント力や組織のメンバーへの導入、推進を通してHCDプロジェクトを成功に導くリーダースキルも持ち合わせている人が、専門家として認定されます。
もっと詳しく知りたい方は、下記リンクのページを参照してみてください。
1. 何故:受験を決めたきっかけ
人間中心設計(HCD)専門家認定制度は受験できるタイミングは1年に1回だけという制約条件があって、受験のタイミングは1年に1回、年末に設定されています。年の瀬の時間に余裕があるタイミングで見つめ直してくださいということでしょうか。
受験したのは、以下のようなスケジュールでした。
2019年 12月20日:受験申請期限
2020年 1月20日:審査書類提出期限
2020年 3月下旬:合格発表
ちょうど次の会社に転職するまでの期間と重なって、これまでやってきたことを棚卸しする機会として丁度いいなと思い、受験するに至りました。
どうしようかなぁと悩んだりしつつ、先人の感想が背中を押してくれました。
2. 準備:申請書類の準備
審査書類はプロジェクトで発揮した能力を記述する必要があり、1項目最大500文字・最大330項目という果てしなさがあります...。書き記しながら、普段からプロジェクトの振り返りを記しておけば...と感じた瞬間でした。
いくらでも書けてしまう苦悩
審査する方が評価しやすいように、一つでも多く、一つでも正しく書こうとするといつまでもブラッシュアップできてしまいます。デザインと同じかもしれません。
とはいえ期日はあるので、まずはとりあえず書き進めながら全体を把握して、細い点を書いていくとプロセスで進めました。
これまでの取り組みを思い出しながら、項目を行ったり来たりして改めて手法を理解し直したり、周辺情報について更に調べたりと脱線もたくさんしました。50時間以上は費やしていたかもしれません。
提出期限は1月20日でしたが、海外旅行の予定があったので1月10日が実質の提出期限でギリギリまで取り組んでいました。
3. 結果:過程で得られたこと
やってみて良かったのは、審査書類を書いていく中で振り返ったり、不明点を調べ直すことで新たな学びに繋がったりして、分かっていること/分からないことが明らかになっていきました。
理解が曖昧なところを調べて咀嚼したり、無自覚的に行っていた活動が「◯◯法」のように確立されていたことを知ったり、今の知識ならあの時こう動いたな。など有意義なプロセスになりました。
おわりに
書類を提出してから約2ヶ月後、無事に人間中心設計専門家の認定合格通知が届きました。
合わせてHCD-Net会員にもなったのですが、セミナー開催の連絡がしばしばメールで届くようになり、リモートワーク中にリモートセミナーに参加できるようになったのも、継続して学ぶ機会ができて有り難かったです。
もし受けるかどうか悩んでいる人がいたら、内省をする機会としての価値があるので、トライしてみることをおすすめします。