大学のスタッフとして関わる大学野球
こんにちは。またまた、お久しぶりになってしまいました。
まだまだ暑い日々が続きますが、朝晩は涼しくなって過ごしやすくなりましたね!
あっという間に夏休みも終えて、学校も始まったようですね。僕は、夏休みというものはどこに行ったんだろうと思うくらい普段と同じ日々でした。笑
そうしているうちに、大学野球の秋季リーグ戦が始まりました。
春は非常に厳しく、理想とは程遠い結果になってしまい、その雪辱を果たすべく秋季リーグに臨んでいます。
大学院に進学してからこれまでは、ひっそりと野球部のアナリストからくる相談にのっていました。しかし、この秋は、大学のスタッフとして野球部のデータ管理やチーム内連携を任せて頂いています!!
さて、そういう経緯があって、今回は、スタッフとして大学野球をみて感じたことを綴ります。
と、その前に、大学野球部でのアナリストとして取り組んできたことを簡単にまとめますね。
大学野球ってどんな感じ
まず、この辺りが気になると思います。野球って、外から見ると少し閉鎖的というか中がよく見えないので、分からないことが多いと思います。
実際に、どうやって入部できるのか、どんな形態で練習をしているか、みたいな疑問も湧いてくるのではないでしょうか。もちろん大学の部活動についての考え方にもよりますし、スケジュールも違うので、一概には言えません。
高校までの野球と大きく違うのは、スタッフが多いことではないかと思います。学生でもコーチとして練習を管轄する役割を担う人(一般的には「学生コーチ」)やチームのスケジュール管理をする人(「マネージャー」)、コンディショニングの管理をする人(「トレーナー」)、部が所属する野球連盟の運営を担当する人(「連盟委員」)、そして、チームのデータを管理する(「アナリスト」)…。選手だけでなく、こんな様々なことを担当する人がいるわけです。
そう考えると、プレーするわけではなくても大学の野球部に入ってできることは多岐に渡ります。
学生のスタッフ
僕は、これまで一学生のスタッフとして、チームに関わってきました。チームが勝てるようにするには、どんな分析をしたらいいのか、どんな伝え方をしたらいいのかよく考えて取り組んできたつもりです。つまり、アナリストとして自分自身のレベルアップを考えてきたといえるでしょうか。
もちろんそれはチームのためであり、結果、チームが勝てるデータ提供をすることがレベルアップのバロメーターとしてきました。
ちなみに、先輩と同期と3人で、大学野球部にデータ分析班を創設しました。そのときに「日本一の大学野球データ分析班にしよう」と目標を立てました。今でもそれを後輩たちが引き継いでくれています。では、何をもって「日本一」と呼ぶのか。それは、
・チームに寄り添ったデータの提示
・信頼性の高いデータ
・実行できる伝え方
以上の3点でした。そんなきれいなことを、と思うかもしれませんが、アナリストに必要なことはこの3つだと思っています。
チームに寄り添ったデータの提示
実は、はじめ、データの分析をする能力が高いとか様々なことを知っていることが「すごいアナリスト」だと思っていました。ただ、実際にスタートしてみると、決してそうではなかったのです。
そんなことをしては、本当に自分のためだけの自己満足のデータです。誰も必要としてくれませんし、それでは何の役にも立たないわけです。
チームは何をしようとしているのか、それはつまり、戦略や作戦です。それに対して、どんなデータを出すことが必要なのか、そんな見せ方をすればよいのか。こんな視点が持てれば、自ずとそのデータはチームに寄り添う気がします。
始めは、それがなかなかわからないと思います。そういう時は、首脳陣や選手たちとのコミュニケーションです。どんなことをしたいのか、どんなデータを欲しがっているのか聞いて、それに応えるようにしてみることも非常に大切ですね。
信頼性の高いデータ
さて、これも非常に大切です。チームに必要なデータが分かって見通しが立ってもそのデータが信頼できないものでは意味がありません。
そのデータは確かなものなのか、取得段階でのデータ、分析後のデータ、まとめた後でのデータを見直すことは必須のプロセスですね。
そこまでが確かでも、例えば、50個のサンプルがあるデータについての結果と5個のサンプルがあるデータについての結果は別物としてとらえなければならないという点にも注意が必要です。配球割合で考えてみましょう。50球のデータがあって100%がストレートというときと、5球しかなくて100%がストレートというときでは意味が全く違いますよね。後者は、偶然起きた可能性が高いからです。そういう点にも細心の注意が必要です。
実行できる伝え方
これも、案外見落としがちですが重要です。数字だけを見ていると、データを出せばできるだろうと思ってしまう節があります。でもよく考えてみて、自分も選手だったら、どうでしょうか。データに基づいてストレートを張っても、それが確実にホームランにできるわけではないです。そういう部分があるから野球は面白いのですが、見落としてはいけません。
ストレートとスライダーどっちかに張って打ちましょう。と伝えて、データ的には正しいかもしれませんが、果たしてそれで打てるのか。そう考えると伝え方も変わってきそうですよね。そういう部分の重要性も忘れてはいけないと思います。
学生のスタッフと大学のスタッフの違い
ここでいう、大学のスタッフは、正規のスタッフとしてチームに関わることとします。
大きな違いは、周囲との連携がその役割の大部分を担うということです。これは、高校までの野球部でもそうですが、想像していた以上に多くの人がその部の成立に力を尽くしてくれています。そして、本当に様々なことを考えてくれています。
また、アナリストは単体で成立する役職ではないですから、現場と連携したり、他のスタッフと連携したりして初めて意味を成します。現場は先に書いてある通りなのでここでは控えますが、他のスタッフ、例えばトレーナーさんには、そのデータと解釈を伝えて、その数字を向上させるためのトレーニング構成に役立ててもらいます。
そういった部分で、様々な役割の人とのパイプにもなれる良さがあります。今は、その部分が強く求められている部分で、学生スタッフの時との大きな違いです。
僕自身大学院に進学してから、少しずつできることも増えて、分析方法のレパートリーも増えました。その部分でも力になれている、と信じたいところです。笑
さいごに
違いもありますが、本質は「チームが勝つために」という部分でもちろん共通しています。
秋季リーグ戦では第1節で1勝を挙げ、第2節で勝ち点を獲得しました。チームとしても着実にステップを踏んでいます。
この先、3カードも一つずつ勝ちを積み重ねていきたいです!!
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