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脱走したときに罪が重くなるのは、おかしいんじゃないか?なぜならば

 強盗とか窃盗とかやって捕まるのは当然だ。

 しかし、警察に捕まったあとに、脱走したら罪が重くなるっていうのが個人的には納得いかない。

 強盗とか窃盗とかいうのは、国民と国民の間の問題。で、個々に国家政府が、強制力を持って裁定するのはわかる。客観的立場から公平な取り扱いが期待できる。

 しかし、脱走については、個人と国家権力の間の問題。

 これを国家権力が裁定するっていうのは、客観的ではない。

 東京裁判は、勝者による裁判と批判されているが、まったく同じ構造だ。

 罪刑法定主義の原則に反しているような気がしてならない。 

 政府に対する犯罪というのは他にもある。日本では、刑法犯などに対し個人による自力救済というのが禁じられている。しかし、政府は上で書いたように自力救済をやってるんだよね。

 ものすごい不公平だ。個人と国の関係は、国と国の関係で言うなら、主権の一部を売り渡していると言うに等しい。

 日本に生まれた瞬間に、基本的人権の一部を政府に売り渡しているということができる(まぁ、他の国も似たようなもんだろうが)。

 アメリカ国民は銃を手放さないし、フランス国民は過激なデモをよくやっているが、この辺の認識の有無なんだろうと思う。意識しているかしていないかは別として。

 以上は、世間一般常識と議論するつもりはない。日本の民主主義の言語空間にいたら、おそらく話は全く噛み合わないだろう。

 国家政府が権限と暴力装置を背景に、個人や組織を罰するときにそこには何重にも慎重かつ入念な経過で、その裁断をやらなければならないという「罪刑法定主義」の概念が、私はとても好きだ。

 文明国家の証拠だと思う。

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