知らないジャンルの取材ライティングを数年経験してみて
webライターにとって、知らないジャンルへの挑戦はハードルが高いものです。「執筆ジャンル」が違えば求められる知識も変わってきます。
僕は、もともと医療・介護分野を中心に記事を書いていました。「作業療法士」というリハビリの専門資格を持っているので、資格や経験をもとに活動していました。
いまは、医療・介護分野だけでなく、建設・不動産・製造関連・コンサルティング等いろいろなジャンルで取材ライティングを行っています。数年経験してみて実感したのは、知らないジャンルでも「取材ライティング」なら誰もが取り組めるということです。
知らないジャンルに挑戦しようと思ったきっかけ
webライターになった当初は、「医療系転職サイトにコラムを寄稿する」「介護ソフトのメーカーが運営するブログに寄稿する」といった仕事をしていました。専門職・事業者に情報発信するやりがいはあったのですが、発注本数が少なく、正直なところ生計を立てていくことが難しい状況でした。
そこで、医療・介護分野以外にも活動範囲を広げるため、知らないジャンルに挑戦しようと思ったんです。
僕の経歴を簡単に紹介すると、大学を卒業して10年間、病院や介護施設で患者さんにリハビリを提供する仕事をしていました。
これは、医療・介護従事者あるあるなのですが、病院や介護施設で働く専門職というのは、専門分野以外のことにうとく世間知らずの人が少なくありません。僕も、そういう人間のひとり。そのため、活動範囲を広げよう!と思い立っても、自分が他の分野で通用するのか不安でいっぱいでした。
そんな時、あるWeb制作会社から取材ライティングの相談を受けたんです。「東京都にある保育園を取材して、ホームページの文章を作成してもらえないか?」という相談です。
“保育”なんてジャンル。自分の娘を通わせるくらいで、仕事としては全く関わったことがありませんでした。だけど、せっかく相談してくれたのだし、「できるかできないか」ではなく、これはもう「やるかやらないか」だと思い、取材ライティングを引き受けました。
実際に取材ライティングしてみると、保育に関する専門的な知識や経験がなくても、Web制作会社やクライアントにご納得いただける文章を書くことができました。
次項ではその理由を説明します。
「取材ライティング」なら取り組めるワケ
なぜ、保育に関する専門的な知識や経験がなくても取材ライティングができたのか。というと、ホームページに掲載する文章は、専門家であるクライアント(保育士)の話をもとに作成するからです。要するに、ライターとしては、相手の話を理解し文章にまとめれば良かったのです。
webライターの仕事は、①情報収集すること ②情報を整理して文章にすること ③第三者に伝わるよう文章(情報)を加工すること だと思います。これは、SEOライティングでも取材ライティングでも変わりません。
特に「取材ライティング」で大切なのは、クライアントの話を整理・文章化するということです。言い換えると、それさえできれば、専門的な知識や経験がない―知らないジャンルでも、しっかりとした内容の記事を書くことができるのです。
これまでには、不動産会社・建設会社・金型工場・コンサルティング会社・医療機器AIメーカー・カー用品メーカー・廃棄物処理業者・不用品回収業者・保育園等。いろいろな分野で記事を執筆してきました。
ジャンルが違っても「情報を収集して、整理して、文章にする」というwebライターの本質は変わりませんでした。
間口を広げると、収入も楽しみもアップしやすい
「webライターとして活動の幅を広げたい」といった場合に、壁となるのがジャンルです。知らないジャンルを前にすると、興味があっても発注を躊躇することもありますよね。
けれども、取材ライティングであれば、専門的なことはクライアントが話してくれます。「情報を収集して、整理して、文章にする」という作業ができれば、知らないジャンルでも十分取り組めます。
間口を広げてみると、できる仕事が増えることで収入がアップしやすいです。それだけでなく、毎回新たな発見ができるので、webライターの仕事がより楽しく感じられると思います。