歴6年で気づいた、webライターの報酬を決めるもの
webライターとして活動をはじめ6年。文字単価0.25円からスタートした報酬も、ありがたいことに10円前後いただけるようになりました。
「文字単価10円?!」
初心者ライターからすると、よほどのライティングスキルが必要と思うかもしれません。僕もそうでした。
でも実際は、スキル以上に重要なことがあったんです。
独学でwebライターに、初報酬は500円
自己紹介を兼ね、まずは、webライターになった当時の話をさせていただきます。
僕は、独学でwebライターになりました。
ライティングはもちろん、webに関するノウハウがほとんどなく。クライアントから「あなたの文章は小学生の作文です」と言われてしまうほどのポンコツライターでした。
初仕事は、ランサーズで請け負った「自分自身のプロポーズ体験を記事にする」こと。2,000文字で報酬500円(文字単価0.25円)、個人の方が募集していたプロジェクト案件でした。
ご存じかもしれませんが、ランサーズでは、ライティング案件の参考価格が文字単価0.5~5円となっています。
つまり、「文字単価0.25円」というのは、参考価格の下限をさらに0.25円も下まわる破格の安さです。
いまならこういう相場がわかるんですが、最初は手探り状態だったので、採算度外視でとにかくできそうな仕事をやるほかなかったんですよね。
そんな感じで、ほんとに何も知らないところから、webライターの道を歩み始めました。
文字単価2.5円で限界を感じる
初仕事を終えてからは、ランサーズで文字単価0.5円~1.5円の案件を100件以上こなしました。
なぜ、この価格帯だったか?というと、理由は2つありまして。
ひとつは、報酬が高い(と感じる)案件にチャレンジする自信がなかったから。もうひとつは、そうした案件では実績や資格が必要で、応募条件を満たせなかったからです。
肌感覚ですが、ランサーズは「文字単価1.5円」までは初心者でも採用してもらえます。
それ以上は、実績や資格といった付加価値がないと、応募したところでなかなか採用してもらえないんですよね。
だから、とにもかくにも実績積まないと、となるんですけれど。
幸い、(webの)文章の書き方やSEOの知識など、ライティングに関することはたいていGoogle先生が教えてくれました。
なので、僕の場合、
「仕事に取り組み→わからないことを検索しながら→文章を書いて→クライアントの反応を見ては→修正して→また仕事に取り組む」
というトライアンドエラー方式で、この道を突き進んできました。
webライターに必要なスキルと実績を積むなら、たぶん、この方法で十分です。ひたすら数をこなしたら、直接依頼もいただけるようになりましたし。
問題はですね。
スキルと実績を積んでも、肝心の報酬が文字単価2.5円で頭打ちになってしまったんです。
おそらく、スキルと実績をひたむきに積むだけでは、こういう状態に陥るかと思います。
前置きが長くなりました。
ここからは、本題の「webライターの報酬を決めるもの」について、それに気づくきっかけとなったエピソードを交えながらお伝えします。
単価交渉で気づく「予算」の存在
結論から言うと、webライターの報酬を決めるのは「クライアントの予算」です。僕は、あるクライアントとの単価交渉に失敗し、このことに気づきました。
以前、大手人材紹介会社と取引していた頃。僕は、文字単価2.5円で2,000字のSEO記事を、毎月数本書いていました。
手前味噌で恐縮ですが、(Googleの)検索流入が結構あったようで、折に触れてクライアントからお褒めの言葉をいただけたんですね。
そればかりか、実際に、検索で記事を見つけた知り合いから「記事読みました」「すごいですね」「参考にします」といった連絡をもらうこともあったんです。
要するに、『読者(あるいはページビュー)を増やす』という、ライターとしてのミッションをしっかり果たしていたわけです。
そこで、クライアントに単価交渉をしてみることにしました。
Google先生で単価交渉のやり方を調べながら、勇気を出してメッセージを送ってみたんです。
そしたら、とても丁重にお断りの言葉が返ってきて、、、
これで気づきました。
クライアントには予算がある
どうやら、我々がクライアントからいただく報酬には、「予算」というものが存在するようなんです。
例えば「この案件は1記事5,000円まで」といったぐあいに。もっと身近なところで言えば、今日のランチは1,000円以内といった感じで。
クライアントは案件ごとに予算をつけ、その中でライター報酬だったり、素材購入(あるいはカメラマン外注費)だったりを工面していたのです。
これまで、報酬というのは努力するほど、結果を残すほど、アップするものだと思っていました。まさか、そこに予算という「限界点」があるとは、、、
この業界。ライター思いで、丁寧に対応してくださったり、いろいろサポートしてくださったりする素敵なクライアントが多いです。
けれども、「それ」と「報酬」とは別問題で。
そもそもの予算がないと、報酬を支払いたくても支払えない、、、
そういうわけで、ライターの報酬は「クライアントの予算」で決まってくるのです。
報酬を増やすために必要だったこと
webライターになってから、いろいろな業界・業態の記事を書いてきました。
幅広いジャンル・形態の仕事を手掛けてきたことだけが、僕の自慢であり、武器だと自負しています。
で、その経験からすると、たしかにライティングスキルは必要です。
でも、それはそこそこで問題なくて。勘違いしてほしくないのが、高額なスクールに通ったり教材を買ったりする必要もなくて。
そういったことよりも
「しっかり予算をつけてくれる(報酬を出してくれる)クライアントと取引すること」
これが、収入をアップするためには何よりも重要でした。
実は、一口にクライアントと言っても、報酬の「予算感」というのはかなりバラバラなんですね。
これは、同じような業務内容の案件を比較してみると、その違いがよくわかります。
以前、『医師を取材しクリニックの特長等をまとめたインタビュー記事を書く』という仕事を、2つの会社から受注していました。
どちらも取材に要するのは1~1時間半くらい。記事の構成こそ違ったもの、文字数は3,000~4,000字でした。
それにも関わらず、A社の報酬は7,500円(税込)、B社は25,000円(税込)だったんです。
こんな感じで、業務内容が同じようでも、ライター報酬というのは、クライアントにより大きく違ってきます。
例えば、次のようなクライアントは、しっかり予算をつけてくれる傾向があるように感じます。
もちろん、一括りにはできませんが。
こういった点を踏まえながら探してみると、いまより報酬条件の良いクライアントに出会いやすいように思います。
結びに
報酬額の伸び悩みを解決する一助となればと思い、活動を通し気づいたことをお話させていただきました。
つたない経験ではありますが、参考にしていただければ幸いです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。