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Jリーグマッチレビュー②J1第2節 磐田vs清水 3年ぶりの静岡ダービー【お待たせしました、お待たせし過ぎたのかもしれません】

さて、今回は3年ぶりの復活となった静岡ダービーのマッチレビュー書いていきます。前日の緊張感とワクワク感も3年ぶり。昨年J2にいたときも緊張感ある試合はあったけど、やはりダービーとなると勝手が違うなという印象。私だけじゃなくて周りのどちらのサポーターも。チケット完売と最高の雰囲気を作り出せたこともありがたい。

プレビューはこちらから

試合前にはマスコット対決も実施。
ジュビロくんとジュビィちゃん
パルちゃんとピカルちゃん
結果はまさかのジュビロチーム三連勝。
パルちゃんは綺麗に土下座しておりました

今日の私の観戦ユニフォーム

勝手に新コーナー「今日の私の観戦ユニフォーム」
私はたくさんのユニフォームが家にあります。多すぎるぐらい。多すぎるがゆえにちゃんとまんべんなく観戦で着たいのです。
そのチョイスは
・過去に勝ったときのスタジアムで選手が着ていたもの
・過去に観戦経験のあるスタジアムで気分で私が着ていって勝ったときのものの継続

が主。当然直感で選ぶこともゼロではないです。
だけど今日は新シーズンのホーム開幕戦ということで新ユニデビューでございます。

以前も言いましたが、今季からは慣れ親しんだPUMAの契約満了に伴い、新たにAdmiralがユニフォームサプライヤーに。契約記者会見もゴンさんや選手たちも連れて華やかに、そしてユニフォームだけじゃなくて練習着もめちゃくちゃかっこよくて発売と同時に入荷待ちに。ちょっと高いけどまた発売されたら買おうかと。ジュビロ以外のAdmiral製品にも手を出してみたいですね。
こんな感じでサポーターの評価もぐんぐん上昇中。極めつけは「Admiralとロゴが似ている」とSNSで話題になったお酢でお馴染みのミツカンが絡んでくるようになり、鹿児島キャンプに差し入れを持ってくるまでに。これは流石に斜め上の利益でした。スポンサーになってくれるともっと助かります。

スターティングメンバーと試合前の見どころ

ジュビロ磐田

フォーメーションは3-6-1。
前節からの変更は黒川→金子。ついに古巣相手のダービーに挑む金子を移籍後初スタメンという勝負に出た。古巣を、ダービーを知る男がどう崩すか。
リザーブは上原が外れ、前節スタメンの黒川がベンチ。前節流れを変えた大津、同点ゴールのジャーメインは引き続きベンチ。ベンチにはドリブラーを多めに揃えた。

清水エスパルス

フォーメーションは4-4-2。
前節からの変更は中山→コロリ。神谷は前節は2トップの1角だったが1列下がり右サイドに。得意のドリブルは生きやすいか。
コロリは前節途中出場で一対一のチャンスを決められず。初ダービーで雪辱なるか。また、前節見事な同点ゴールの鈴木唯人が今日も敵陣を切り裂けるかにも注目。
リザーブは前節スタメンの中山が入ったのみ。

前半

基本的には磐田がボールを握っていた印象。回し方は昨年のJ2を彷彿とさせるテンポの流れ。清水は前線からそれに数人でプレッシャーをかけに行く形で、奪ってからは最短距離でシュートを狙うもゴールまでには至らず。
そして開始9分、戦術がハマったのは清水の方だった。
中盤でパスをカットした神谷優太→鈴木唯人へ。得意のドリブルで抜け出すと一対一を落ち着いて沈め、清水が先制。回された時間を耐え、少ないチャンスを早めに仕留めた清水の狙いはお見事だった。

磐田はスタイルはブレずに行くも、随所で組み立てのミスが見られ肝を冷やす場面が多発。昨シーズンの開幕二連敗の時の悪癖が顔をのぞかせているようであった。それでも23分、サイドから度々エリア内に顔を出していた鈴木雄斗のスライディングシュートがうまく権田の頭を超え同点に追いつく。
その後も磐田の回す時間が続くもどちらもゴールを割れず、1-1で前半を折り返す。

後半

前半ほど磐田が攻め込めなくなってきて、清水が回す時間が増える。
後半6分、交代で先に動いたのは清水。山原、コロリを下げ、中山、滝を投入。磐田も18分に大森を下げ大津を投入。前節流れを変えた男の投入で流れを戻しにかかる。
そして22分、清水は途中出場で左サイドに入っていた中山がカットインから強烈ミドルを突き刺し勝ち越し。中山の得意の形から決まり勢いに乗る。

すると、ここからゲームは徐々に意図しない方へと進んでいく。
29分、際どい判定ではあったが山本義道がこの日2枚目の🟨で退場。そこからわずか4分後、清水の勝ち越しゴール直後に投入されていたファビアン・ゴンザレスが空中での競り合いで肘が入ってしまい1発🟥。一点を追う磐田は9人での戦いを余儀なくされる。

圧倒的な数的優位に立った清水は時間を進めつつゴールを狙うも、こちらも再三のチャンスを作るも追加点を奪うことができない。鈴木唯人が、途中出場した栗原イブラヒムジュニアが、エリア内でチャンスを作るも決められない。
逆に9人になった磐田は前節劇的同点ゴールをあげたジャーメイン良も投入し、そこから少ない人数の割にチャンスは作り、清水を慌てさせた印象。それでもゴールは割れず、今季のダービー初戦は1-2でアウェーの清水が勝利した。

ざっくり感想

ジュビロ磐田

正直、失望感と、ダービーという大事な舞台でのこの崩れ方は清水に対しても申し訳無さの大きい試合となってしまった。先制点の場面はパスミス、そして何より勝ち越されたあとの2人退場。厳しい言い方にはなるが、清水の内容が良かったとは思えないだけに、自分たちで静岡ダービーという大事な舞台と流れを壊してしまったという印象は否めない。戦術のことを細かく話すよりも、そういう気持ちが大きくなってしまった、ということはまず伝えておきたい。

光っていたものは、昨シーズンも欠かせない主力となっていた遠藤保仁と鈴木雄斗である。前者はバックスピンも時に交えながら、相手の嫌なところにチャンスメイク。初のダービーでもさすがの存在感だった。後者に関しては同点ゴールもさることながら、対面のルーキー山原を圧倒し途中交代に追い込んだ。数的不利に立ってからはサイドを再三上下し疲れてしまったが、そこを責めるのは酷だろう。

清水エスパルス

ダービー勝利という事実は確かに清水のほうがふさわしいが、手放しで喜ぶことはできないということも事実。勝ち越しゴールを奪ってから、11対9になってからのゲームの進め方の話である。
途中出場の中山の勝ち越しゴールは見事だったが、プレビューでも書いたがFWの層の薄さや決定力のなさが、1-3、もしくは1-4と、もっと楽に突き放すことのできたダービーを苦しくしてしまったことは今後に向けた大きな課題である。今後の順位で得失点差が大きな意味を持ってくる。今日外してしまった選手たちには奮起を求めたい。

それでも、前半のゲームの進め方は私の中では想定内といえど、狙い通りだったと思う。磐田のパス回しに泳がされることなくプレッシャーをかけてボールをカットし、先制点につなげたシーンは一昨年、昨年の平岡監督のサッカーの真骨頂が詰まっていた。そこは素直に称賛したい。素晴らしかった。

MOM

鈴木唯人(清水)

文句なしのMOM。先制ゴールだけでなく、ドリブル、ラストパスの精度も高く、違いと脅威を与え続けた。改めて若くていい選手だなと。昨シーズン課題だった決定力も2戦連発でいよいよ克服なるか。ちなみに清水の日本人開幕連発はレジェンド澤登正朗さん(96年)以来だそうです。この調子でぜひ二桁を。

求めていたものと違った「サッカー王国・静岡ダービー」を考える

「求めていたものと違った」という表現をあえて厳しい言い方な段落のタイトルにさせてもらった。

「自滅と決定力の無さ」に象徴されるように、3年ぶりの静岡ダービーには物足りなさが残った。磐田の復帰によって3年ぶりに実現し、地元のメディアも事前番組や特集を念入りに打って出た期待に応えられただろうか?
今日は磐田のゴール裏で観戦していたから、負け惜しみを言いたいわけではない。むしろ壊したのはこちらの方だし言い訳のしようがない。退場者が出なくても勝てていた保証もない。

過去にも私は静岡ダービー観戦で2敗している。その時に味わった悔しさとか、虚しさとか、そういう感情よりも申し訳無さが上回ったことはない。清水の決定力の無さも含めて、静岡と関係ないクラブのサッカーファンが見ても、「サッカー王国静岡」のダービーの質ではなかったように思われるだろう。どっちが勝ちにふさわしかったか?とか以前の問題である。

個人的に救いだったのは、勝利した清水サポーターの公式へのリプライ、そして試合後の平岡監督のインタビュー。勝ったことは喜んでいても、決定力の無さによって内容が伴っていないことにスッキリしていない反応を示す人が多かったことは素直にホッとしている。

サッカー王国を名乗る以上、2戦目の10月頭のアイスタでのダービーは、それを帳消しにするもっと質の高い戦いを見せることを期待したい。


試合結果

磐田1-2清水
【得点】
(磐田)鈴木雄斗(前半23分)
(清水)鈴木唯人(前半9分)、中山克広(後半22分)
🟨
(磐田)山本義道(前半17分、後半29分)、大井健太郎(後半45分)
🟥】山本義道(後半29分、イエロー2枚)、ファビアン・ゴンザレス(後半33分)

試合後には金子が古巣へ挨拶。拍手をするもの、禁断の移籍に拒否を示すもの。私は正直これに関しては反応は自由でいいと思っている。それだけの難しい決断をして、挨拶に行った彼の勇気を称えるべき
行きよりも帰りの方が富士山がキレイでした

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