祈りにこたえて

  山頂に建つ灯台は、よく晴れた日の空にするどく伸びていた。電車を何本も乗り継ぎ、たくさんの人の顔を見て、僕はこの街へ来た。

  水道に反射する光の源を求めて、必死に目を凝らす。でも、加速する近視によってそれを探り当てられない。

  昨夜の出来事は忘れよう。新しい祈りにこたえるべく、すべての放たれた光に目を見開いて、僕だけの歌を歌おう。

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