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ラ・リーガ 第19節 バレンシア VS エイバル (04.Jan.20)

前節はグラナダにホームで快勝。得点力不足の攻撃陣が3得点。乾もチーム復帰後初のゴールを記録し、良いイメージで年を越したエイバル。対するバレンシアはR・マドリ―やバルセロナと同じく今シーズン、ホームで負けが無い。

バレンシアのアイドル、ダニ・パレホは今期6ゴール2アシストと調子が良さそうだし、FWのウルグアイ代表マキシ・ゴメスも6ゴールを挙げていて死角は無さそう。CLも1位で通過している。公式戦は11月にベティスに敗れてから負けていないとなると、前節ようやく勝ったエイバルに明るい材料があまり無い。

と、思いきや意外や意外。バレンシアとの直接対決はここ6試合で4勝2分と3年負けていない事が判明。何故なのか全くわからないがこういう相性の良い相手というのはいるものだ。バルサがアノエタを鬼門としているようにバレンシアにとってエイバルが「何故かわからんが勝てない相手」になってくれるといいのだが。

アルビージャ、ラミス、パペ・ディオプ、エスカランテ、キケ・ガルシアなど依然として怪我人の多いエイバル。メスタージャからは簡単には帰れなさそうだ。

スタメン

エイバルのスタメンはこちら

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エスカランテとキケ・ガルシアが怪我の為、アルバレスとシャルレスがスタメン。アルバレスのプレーを見るのは初の私。前節、エスカランテがキレッキレだっただけに残念だが、その穴を埋められたのか。なお、乾とポジションを争うライバル、オレジャーナは出場停止の為、乾は3試合連続スタメン。いつもキャプテンマークを付けているエスカランテがいない為、この試合のキャプテンは伊達男、セルジ・エンリクが務める。

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今日も髪型がバッチリ決まっている。一方のバレンシアのスタメンはこちら。

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なんかもう、スタメンの画像がスタイリッシュで、ここからクラブの差のようなものが見えますね(笑)詳しくない方にご説明すると、両チーム共にフォーメーションは一応4-4-2でミラーゲームです。あとは追々説明します。

試合開始

エイバルのキックオフで試合開始。年が変わってもやり方は変えずに、前線に向けてロングボールを飛ばす。そして、攻撃的プレッシングでバレンシアに考える暇を与えない。バレンシアの方も定石どおりに、上がってきたエイバルのSBのいなくなったスペースの攻略を進める。

開始4分で得たバレンシアのコーナーキック。ダニ・パレホが蹴ったボールはマキシ・ゴメスの頭に当たり、ロドリゴの前にボールが落ちるもオフサイド。

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見慣れているなんてこと無いシーンではあるが、こういうオフサイドの取り方を日本では殆ど見かけない。ゴールにディフェンスが張り付いている事が多い日本と、オフサイドを取る事に慣れている欧州との違いだろうか。日本では極端にオフサイドを怖がっているように思ってしまう。いつも。

5分を過ぎたあたりから徐々に、相手エリアでのプレーが多くなってリズムを掴み始めるバレンシア。どうも復帰したばかりのエイバルCHアルバレスの後ろあたりを使ってくるのが気になる。それも左から攻めて、右にサイドチェンジしてくる攻め方が多い気がした。

そんな中我らが乾貴士が、ドリブルで仕掛けようとして3人に囲まれファールを受けたり、エイバルSBのホセ・アンヘルが奪ったボールをお得意の角度からシュートに持っていくなど存在感を見せる。

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少しのクリスマス休暇で日本に帰ってきていたそうだが、コンディションは良さそうだ。

バレンシア、エイバルの攻撃的プレスを躱す

バレンシアは攻撃的プレッシングで来るエイバルに対し急がず、食いついてくるのを待った。12分のバレンシアFWマキシ・ゴメスのゴールはオフサイドになってしまったが、後のボール運びも、これと同じ仕組みだ。

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バレンシアの17番コクランは14番ガヤのパスの出口と囮の役をやっていて、エイバルのFWが食い気味にプレッシングに来るのを利用した形だ。P・レオンが浮いてしまっている。セルジが行かずにP・レオンにプレスに行かせれば良いのに。

しかしエイバルも、バレンシアの作ったズレを利用しP・レオンが走り込む所に、乾がチップキックでボールを出しチャンスを演出する。

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てっきりバレンシアのワンサイドゲームかと思いきや、魅せるところはきっちり魅せてくれるエイバル。下位チームであってもラ・リーガのレベルの高さを見せてくれたシーンだった。

だが、それをあざ笑うかのようにバレンシアは、見事なオーガナイズでエイバルの今の弱点である、負傷明け間もないアルバレスの後ろを使ってきた。

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ここからゴメスがパスを受けてソレルへ戻し、ロドリゴが右サイドへ移り、パスをもらい下のように

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最後はロドリゴ→パレホ→ヴァスへとボールが移動し、ゴメスへどんぴしゃりのクロスが

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ソレルにボールが渡る時に、エイバルCHアルバレスの出足が遅れた、というか負傷欠場しているエスカランテなら、早めに動けていたのではと思った。それほど前節の動きが良かったからだ。簡単に2ライン間に入られ、横に揺さぶられてしまっては成す術なし。


27' 1 - 0 Goal:Maximiliano Gómez  Assist: Daniel Wass

それにしてもバレンシアはいい選手がそろっている。ロドリゴも元スペイン代表だし、トーレスやソレルやガヤ、ディアカビーなども年代別の代表に呼ばれるエリート揃い。パウリスタはアーセナルでも活躍したヴァスもデンマーク代表。

それに比べて言い方は悪いが、雑草の集まりでバスクの小さなスタジアムに居を構えるエイバル。しかし、強い者が必ず勝つのがサッカーでは無い。

その後も、勢いに乗って追加点を奪いにくるバレンシア。守備では4-4-2だが、最初に図で示したころから、コクランが下がり目の位置を取り、攻撃の時は4-1-4-1に見える形に可変していた。

左で作って右で仕留める。さっきと同じような展開でゴールに迫るバレンシアの猛攻を何とか耐えたエイバル。

金沢には藤村、エイバルにはエクスポシト

さて話は少し変わりますが、我がツエーゲン金沢には藤村というJ2屈指のCHがいますが、エイバルのエドゥ・エクスポシトというCHもなかなかの無双野郎でありました。

乾が下がって空いた場所に入りこんでチャンスを作ったり、ボールが敵に渡るとすぐに奪い返したり、セカンドボールを奪い獲って攻撃の芽を潰すなどセルジのヘディングシュートや、P・レオンのミドルシュートで反撃するエイバルの舵とりをしっかり行っていました。エドゥに引っ張られる形で、アルバレスの動きも最初よりは良くなった。

結局、前半はそのまま終了。支配率はバレンシアが6割。他にもほとんどの数値は前半バレンシアが勝っていたが、インターセプトはエイバルのほうがが多かった。確かにチャンスは作られていたが、数値ほどやられているとは思わなかった。

後半開始、両チームハイプレスの「まやかし」

最初から飛ばす両チーム。強力なプレスの応酬でボールが落ち着かない。

「まやかし」の最初の5分が終わった頃に、エイバルのコーナーキック。P・レオンが蹴ったボールはバレンシアのFWロドリゴの頭をかすめエイバルCBビガスの頭に当たり、ゴールバーに跳ね返る。

好機を逃したエイバルに襲いかかるバレンシア。マキシ・ゴメスが再三、裏を取りロドリゴが左右に出没し楔の役目をする。とてもバランスの取れた2トップ。

バレンシアの「チャンネルラン」

動画はチャンネルについての説明と下のプレーの解説をしています。

2人の動きだしに合わせて、SHのソレルやトーレスがチャンネルランするのでエイバルディフェンスの基準を狂わせる。

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この、チャンネルの間を開けさせる動きが見事。あと少しのところで追加点となりそうだったが、オリベイラのPKギリギリのスライディングなどで何とか失点を免れるエイバル。

正直、後半の見どころはバレンシアのこの攻撃が全てで、プレーオンの前にパレホの足を引っ掛けてしまったシャルレスが、わざとやっていないと言いたげに怒り心頭でプレーしてしまい、ディアカビーに煽られてイエローカードをもらってから試合が荒れ模様に。

我らが乾も71分にデ・ブラシスと交代。まだ調子の充分でないアルバレスに替わってアティエンザがプリメーラデビューとなったが、目立った活躍は出来なかった。

76分、78分と立て続けに好機が訪れたエイバルだったが、バレンシアGKドメネクの好セーブに阻まれ、万事休す。

試合終了とスタッツ

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(画像は365scoreより)

前半から見ると、支配率は持ち直したものの、少ないチャンスをモノに出来なかったのが響いたエイバル。前節3得点した攻撃陣は、またもや得点力不足に泣いた。

しかし1失点に抑えたのは運もあったが、オリベイラの身体を張った守備とコーチングがあったおかげ。そのオリベイラが後半2枚のイエローを貰い退場に。次節は出場停止。1月19日にアトレティコをイプルーアに迎える。オリベイラがいないと、ものすごーくヤバいと思うがメンディリバル監督はどうするのか。せめてエスカランテが戻って来られればなぁ。

http://www.sdeibar.com/ja/notice/el-eibar-se-queda-sin-poder-sumar-en-mestalla-1-0

Buena suerte a Eibar!(エイバルに幸あれ)



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