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どうも、2020年。初代タイガー、ロベルト・バッジョ、中田英寿。
2019年にツエーゲン金沢の分析を始めたタギリストといいます。私がサッカーを見始めたのは、月並みですがドーハの悲劇があったアメリカW杯アジア予選からでした。まさにJリーグが発足した1993年。
しかし僕がその頃に強烈に印象に残っているのは、マイヤーのJリーグ初ゴールでも無ければ、アルシンドのアデランスのCMでも無く、翌年のアメリカW杯決勝のブラジル対イタリア戦のPKを外したロベルト・バッジョの姿でした。
あの大会のロベルト・バッジョはスペシャルでした。グループステージを1勝1敗1分の勝ち点4。得失点差でギリギリ決勝進出したアッズーリでしたが、バッジョ自身はアキレス健を痛めていてGSでも1得点も挙げられず、バッジョを替えろという母国の世論すらありました。
しかし決勝Tに入ってからのイタリアは6ゴール中5ゴールがバッジョのゴールというドラマティックな展開。ブラジルとの決勝でバッジョはヒーローになるはずでした。だけどそうはならなかった。バッジョはW杯のトロフィーを掲げる事なく引退してしまった。当時、イタリアのカルチョを見る術を知らなかった僕の前から突然消えてしまった「ロビー」(バッジョの愛称)。
突然ヒーローが消えるのは最初ではありません。幼い頃からプロレスファンだった僕の前から、突然消えた初代タイガーマスク。華麗な空中殺法で全国の少年を虜にしていた謎の覆面レスラーがブラウン管から姿を消しました。初代タイガーや新日本プロレスのレスラーを取り巻く環境など、小学生の僕は知る由も無く、その後のタイガーの事を知るのはかなり大人になってからでした。
過去のヒーローは記憶の中で美化され、記憶を超える現実を探し求める旅は続きます。僕の前に再び現れたヒーローは中田英寿だった。ロベルト・バッジョと同じセリエA。日本人が挑んでは戻ってきた厳しい舞台。
ペルージャでの鮮烈デビュー。ローマでのスクデット獲得。なんて事ない顔で偉業を成し遂げた彼でも、ドイツW杯のブラジル代表を前にして成す術無く、戦いから退きました。
2020年。新たなスターが数多く出るであろうオリンピックイヤー。プロレスは新日本がドームで2日連続興行し、他団体は単独では太刀打ち出来ない状態。
サッカー日本代表は、僕が見てきた中で1番強いのに、協会の積み重ねてきた体たらくとツケを払わされている形の監督のせいで、全く魅力のないコンテンツになっている。
こんな期待感の無い時だからこそヒーローが生まれるかも知れない。ただ待つだけではもう我慢ならない。戦術分析というロジカルな作業に取り憑かれながら、エモーショナルな興奮を待ち続けている2020年初頭。今年が終わるころにはどんな興奮に取り憑かれキーボードを叩いていたかをゆっくり温泉にでも浸かりながら思い出していたいものだ。
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