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リクルートのAirWalletの戦略を徹底分析:PayPayとどう戦う?

リクルートのAirWalletの存在を知らなかったのだが、最大10000円プレゼントの葉書が届いたので、AirWalletの存在に気づいた。世の中的には、「現金5500円もらえる過去最大級のキャンペーン」が走っている模様。

QRコード決済サービスは、paypayがシェアを取っており、LINE payが撤退するなど、だいぶ勝負が付いてきた感がある。プロダクトマネージャーとして、リクルートはこのタイミングでどのように戦っていくのか気になったので、仮説ではあるが戦略を考えてみた。
よく考えてみると、PayPay、楽天ペイ、d払い、au PAY、メルペイ等、QRコード決済サービスはtoC向けを出自としている会社が多い中、BtoBtoCな会社であるリクルートが提供しているという特異性がAirWalletにはある。

AirWallet(エアウォレット)とは?

リクルートと三菱UFJ銀行の合弁会社が展開する「手数料0円でお金の移動ができる送金アプリ」AirWallet(エアウォレット)。paypayが2018年にリリースされた後、2021年にAirWalletはリリースされている。
これは単なるQRコード決済アプリではなく、リクルートのAirシリーズ(AirPay、Airレジ等)と深く結びついた、B2B特化型の金融エコシステムとしての側面を持つ。



1. PayPay vs AirWallet:戦場はどこか?

QRコード決済市場では、PayPayが個人間送金・店舗決済の分野で圧倒的なシェアを持つ。ユーザー獲得のためのキャッシュバック施策、SoftBank/Yahoo!との連携による集客、全国規模の加盟店ネットワークなど、強固な基盤を築いている。

一方で、AirWalletの狙いは「B2C決済市場での直接対決」ではなく、「B2B領域に強みを持つ決済・金融サービス」としての展開だ。これは、リクルートが持つ40万店舗以上のAirペイ加盟店ネットワークを活かす戦略と考えられる。


2. AirWalletの収益モデル:どこで儲けるのか?差別化するのか?

AirWalletは個人間のお金のやりとりは0円だが、店舗で決済する場合、店舗側に決済手数料0.99%を設定しており、PayPay(1.60%〜1.98%)よりも低コストで加盟店に提供される。だが、単なる決済手数料モデルではなく、リクルートはより広範なB2Bエコシステムの中で差別化、収益化を狙っていると思われる。

(1) 既存のAirシリーズとの統合でSaaS化

  • Airペイ(決済)Airレジ(POSレジ)、Airシフト(シフト管理)と連携し、店舗のオペレーションを最適化。

  • 決済データの蓄積 → 事業者向けマーケティング・DX支援へと拡張。

(2) MUFGとの金融サービス展開

  • リクルートと三菱UFJ銀行の合弁会社が運営していることもあり、資金繰り支援・融資サービスなど、PayPayが提供していないB2B金融サービスを展開する可能性。

  • 給与デジタル払い経費精算との連携による法人送金市場への進出。


3. AirWalletの戦略の方向性の考察

(1) 「B2B決済」に特化した差別化戦略

「決済=売上管理+資金管理の一部」 という考え方を前提に、AirWalletはB2Bオペレーションと統合することでPayPayとは異なる価値を提供する。

  • Airシリーズの店舗向けSaaSとの統合により、単なる決済ツールではなく「事業運営インフラ」としてのポジションを確立。

  • 飲食、美容、小売など、Airペイ加盟店の多い業種での特化(例:予約システムやシフト管理と連携)。

(2) 「決済+金融」の収益モデルで長期戦を戦う

  • 決済手数料だけでなく、金融・資金繰り支援サービスを収益源とするエコシステム型ビジネスを構築。

  • PayPayのようなB2Cの決済市場ではなく、「決済データ+金融サービス」の融合により、加盟店のLTV(ライフタイムバリュー)最大化を狙う

(3) 「AirWalletがAirシリーズに組み込まれる未来」

AirWallet単体での競争ではなく、「Airレジ」や「Airシフト」の顧客基盤と統合されることで、店舗にとって不可欠なツールへ進化する可能性がある

  • 「決済+売上+給与+資金繰り管理」を統合し、店舗のコスト削減と業務効率化を実現。

  • 店舗の「決済データ×広告×マーケティング支援」へと拡張することで、リクルートの他の事業(ホットペッパーグルメ、ホットペッパービューティ、じゃらんなど)とシナジーを生む。


まとめ:AirWalletは「PayPay対抗」ではなく「B2B決済・金融の覇権」を狙う

AirWalletは、PayPayのような「ユーザー獲得型の決済アプリ」ではなく、B2Bに強みを持つ決済×金融インフラ」としての成長戦略を描いていると考える。

  • B2C市場ではなく、B2Bの事業者向け決済&資金管理にフォーカス。

  • リクルートのAirシリーズ(Airペイ、Airレジ、Airシフト)と統合することで、単なる決済アプリではなく、業務DXの中核を担う。

  • COIN+とMUFGとの連携により、店舗の資金繰りを支援する金融サービスへと進化する可能性。

AirWalletが目指すのは、「QR決済市場での勝利」ではなく、「B2B事業者向け決済・資金管理インフラとしての覇権」だ。

これが実現すれば、QRコード決済市場の勝者は単なる送金手数料ではなく、「決済データを活用したB2B向けソリューション提供者」になる。

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今なら、ローソン等で50%還元やっている模様。かなり還元率がいいと思うのだが、周りで聞かないのは露出が少ないからなのか・・・

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