【朗読】「嫌いだ」という思い込み
ってあるよね。と最近思います。
私ごとですが、最近食わず嫌いしていたオクラを食べられるようになりました。
あんな美味しいもの、なぜ嫌いだと思っていたんだろうか。今となっては謎です。
さて、
3週にわたって太宰治の『畜犬談』を朗読しました。
長かったー!
以下、振り返りです。
作品について
『畜犬談』は1940年、『皮膚と心』という短編集に収録してされた太宰治の短編小説。
舞台が山梨県甲府であること、タイトルに「伊馬鵜平君に与へる」と添えられていることから、主人公は太宰治自身がモデルになっていると思われる。しかし、全部が事実かどうかは謎です。
あらすじ
主人公の私は、犬がめちゃくちゃ嫌い。というか、犬が怖い。噛まれるのを怖がっています。
友人が犬に噛まれた後、病院に通わなければならなくなったという話を聞いて犬への偏見と憎悪は増すばかり。
犬が怖すぎて、おかしな妄想が止まらない!
だが、彼が住んでいる山梨県甲府は犬が多く、野良犬がそこらじゅうにいるという場所でした。
犬から自分を守るために何かしなければ、怖くて外を歩けない!
ということで彼が考えた作戦が、、、
とにかく犬に愛想をふりまく!!
でした。(すでにここでフラグが立つ)
で、案の定、犬に好かれてしまって、どこへ行くにも野良犬がぞろぞろ付いてくるようになってしまいました。
地団駄踏む主人公。
さらに、ある日一匹の捨て犬が彼の散歩にずーっとついてきて、ついに家までついてきてしまい、そのまま家に住みついてしまうまでに。
ここでも犬に噛まれるのが怖くて、家から犬を追い返せなかったのです。
その犬にポチと名前をつけ、同居して半年が経ってもやっぱり犬が嫌いな主人公。
東京の三鷹に建築中の家が見つかり、やっとポチから離れられる!さっさと捨てて東京に行ってしまおう!と引越しの準備を始めた矢先、ポチが酷い皮膚病にかかってしまいます。
悪化していくポチの皮膚病、なかなか完成しない三鷹の家、暑い甲府の夏。
溜まったストレスは限界になり、彼はついにポチを殺してしまおうと決意するのでした。
面白いところ
犬を飼ったことがある人なら絶対にわかる「犬あるある」が沢山散りばめられています。
主人公は犬嫌いゆえなのか、とにかく犬をよく観察しているので、その描写がリアル。お前ホントに犬嫌いなのか?って思うくらいです。
あまりに犬を嫌うので面白くなってしまいますが、当時は今ほど狂犬病などの予防接種もちゃんとやってなかっただろうし、噛まれたら怖いという不安は当時としては普通だったのかもしれないですね。
それに、野良犬がそこらじゅうにいて吠えたり喧嘩したりしているという状況も今ではあまりないと思うので(場所によってはあるのか?)首輪に繋がれてない犬がいたら、やっぱりちょっとは警戒するかも。
そんな時代背景を考えながら読むと面白いかなと思います。
朗読してみて
やっぱり黙読するのと朗読するのは使うエネルギーが全然違った。
全編1日で行ける!と思ったらぜんぜんダメでした。
録音ソフトを変えたのが原因かもしれないけれど、それでも読むだけで一苦労で、録音する日と編集する日を別日にするくらいでした。
途中マイクの不調などもあり、大変な3週間でした。よく走り切ったわたし。
次はモノローグがやりたいな。
おすすめの作品ありましたら、コメントで
教えてください!
互ひとみ