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ディスクレビュー: Windwaker / Love Language

オーストラリアという国はジャンルを問わず、本当に良質なアーティストの宝庫であることは今に始まったことではないが、またとんでもない可能性を持ったアーティストが注目を集め始めている。

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Windwaker(ウィンドウェイカー)はニューサウスウェールズ州、ワガワガで2014年後半に結成された4人組バンド(現在は拠点をメルボルンに移している)。2017年にデビューEP『Fade』をリリースし、その後何度かのメンバーチェンジを経て2018年にシングル『New Infinite』をリリースする頃には現在のメンバーに落ち着くが、2019年にセルフプロデュースした2nd EP『Empire』をリリースした後にギターのLiamが脱退。現在の4人編成となったWindwakerは2021年にアメリカのFearless Recordsと契約し、デビューシングル『Toxic』をリリース。そしてついに2022年5月に待望のデビューフルアルバム『Love Language』がリリースされた。
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というのがWikiから抜粋した彼らの略歴。
2022年3月4日にリリースされたシングル『Lucy』に心を射抜かれ、バンドの存在を知った私自身このバンドに出会ったのはごく最近のこと。私より前からWindwakerに注目していた方も多いと思うので、にわかな私がこうして語ることも恐縮ではあるが、とにかく一聴した時の感覚が衝撃的で書かずにはいれなくなったというのが今回このアルバムを紹介したいと思った経緯だ。この耳が喜び気持ちが高揚する、宝物を掘り当てたような感覚は10年以上前にCDを買い漁っていたころにはたくさん経験していたが、サブスク時代になってから初めてかもしれない。

1990年代から2000年代にかけて一世風靡したNU METAL、様々なジャンルのバックグラウンドから派生し世界的に広がったScreamo/Metalcore。脈々と引き継がれ進化してきたExtreme Musicシーン(LOUDという表現は和製ジャンルなので敢えて避ける)は、Bring Me The Horizonなど時代に上手く適応し進化できた一部のアーティストを除いて、今ではすっかり衰退してしまったが、それらの良いところしっかり昇華させ、更にモダンなアプローチも巧みに取り入れているWindwakerはこのジャンルにおいて新たな可能性を提示するNEW SPIECES(新種)である。

アルバムを通して色々な仕掛けが曲の中に散りばめられており、聴けば聴くほど聴きどころが増えていくので何度も繰り返して聴いてしまう。全曲、詳細までこだわって丁寧に作り込まれているので飽きることもない。その中でもシングルにもなっている「Lucy」はその全てにおいてズバ抜けている。耳に残るリフ、言葉数多めの音程のあるスクリームと伸びのあるクリーンの絡みでヴァース+プリコーラスは畳み掛け、しっかりキャッチーなコーラス(サビ)に持っていく流れはお見事。


Windwaker / Love Language

Listen/Download the album: http://found.ee/lovelang

1 Beautiful 
2 Lucy
3 Nighthawk
4 Dopamine Freestyle
5 Me + You, But Mostly Me
6 Glow
7 Trenches
8 Superstitous Fantasy
9 Silver Linings (Ft. Cassidy Elke)
10 Love Language
11 Hide & Seek
12 The Rain

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