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旅人は地域の文化を守っている。「旅人からのギフト」


旅人は文化を守る

今回のテーマは、「旅人からのギフト」。
旅人が旅を通して何を地域に還元できるのか。

考えてみると、旅人は地域の文化を守っている、と私は思う。

旅をすることはその地域に「来る」ということ。
そして少なからず地域の「文化」に触れ、体験する。

それが、その「文化」を守っていることになると思うのだ。

文化は、人々の生活の中で生まれ、生活と密接に関わっている。
だからこそ、生活スタイルが変わっていけば文化も変わっていく。

変化の激しい現代社会では、文化の移り変わりも激しい。
不便で非効率的な文化はどんどんなくなり、便利なものに変わっていく。

たとえば、硬貨→キャッシュレス決済、新聞→webニュースのように。

そんな中でも、その文化を大切に守っていこうとしている人たちがいて、地域で細々と残っている文化がたくさんある。

それらは、守ろうとしている人たちがいなくなれば消えていってしまう。

それを無意識ながら守っていく手伝いをしているのが、旅人ではないだろうか。


たとえば伊勢神宮


2000年の歴史をもつ伊勢神宮は、日本有数の観光地である。

20年に一度の式年遷宮によりお宮をすべて建て替えることで、2000年前と変わらない形を保ち、当時の文化が現代に生きている。

ところで、神社はお寺と異なり入場料をとらない。

全国の神社を支えているのは地域の氏子と参拝者であり、伊勢神宮の式年遷宮も全国からの寄付で行われる。

参拝者がいなければ成り立たないのではないだろうか。

全国でコンビニよりも多いと言われる神社だが、その数は減り続けている。
日本から神社がなくなってしまった時、それはどんな景色なんだろう、と思う。

地域を観光し、神社に参拝するということは、思っていたより大きな意味を持つのではないだろうか。


たとえばヴェネツィア

日本だけではない、建造物だけではない。
街も同じではないだろうか。

たとえば、毎年多くの観光客が訪れる水の都ヴェネツィア。

観光客が宿泊し、飲食をし、水上バスに乗る。
そうすることで、綺麗な街並みや住民の暮らしを維持することができるのではないだろうか。

美術館だって、入場料を取ることで美術品を修理して保存することができる。

教会だって観光客から入場料を取って運営している。


文化を守るのは簡単ではない

伝統文化を守るのは難しい。
おおくの場合は、新しい技術の方が便利だし効率がいい。

しかも、文化を守るためにはお金がかかる。

すべての文化を守ることはできないかもしれないが、気づかないまま失っていって良いのだろうか。

旅をすることで、少しでもその地域の文化を守ることにつながるのであれば、旅をする意味が少し広がる気がする。

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