妄想家族 『父娘の現実』
駅から南へ出勤していく父・・・・
駅から東へ登校している娘・・・・
受験の際、娘は決して南を選ばなかった・・・・何故なら、
楽しいJKライフのページの片隅に、同じ路線で通う父の影を残したくなかったから・・・・とは、後日談
しかし悲しいかな、当然ながら同じ家に住んでいる・・・・
時同じくして出掛けることも、また、示し合わせたようにばったり分岐点である駅で出くわすこともある
父は律儀に妻に帰るコールをする・・・・
娘はむやみに携帯で母と連絡をとりたがる・・・・
それは家族の約束事でもあるから
いい習慣だと思う・・・・
時に、
母の不敵な笑いを誘うスイッチに早代わりすることは言うまでもない
それは、同じ時間に帰るコールがぶっきんぐする時・・・・
同じタイミングでメールがきたよ・・・・母は悪戯心で娘だけに返信
娘は慌てる・・・・
そして家路へのバスを2台見過ごし時間を計ったつもりが父とご対面
それでもまだ悪あがきして、いつも父が乗らないはずのバスを選ぶ・・・・
が、父もまた後ろに
仕方がない・・・・当然ながら帰り道は一緒です
親子ですから
同じバスに乗る・・・・
あきらめて頑無視を決め込む娘・・・・(お父さんですよ~)
『隣に座っていいですか』と遠慮がちな父・・・・(あ、やっちゃった)
でもそれって・・・・
傍から見たら、おたくっぽいおっさんが・・・・(主人ですが、なにか?)
世間知らずなJKをろっくおんしたかのようにも取れないか!?
仕方なく、不愛想に
『どうぞ』と娘・・・・
心の中で激怒しながらも何とかその場を凌ぐ・・・・
『どうも』と父・・・・
ここで無視されたらきっと一生立ち直れなかったと胸をなでおろす・・・・
あくまでも親子です、リアで・・・・
でも誰もそんなこと想像つきませんよねぇ、周りには ⊂⌒~⊃。Д。)⊃
へんなおっさん(主人ですってば)が、いたいけな少女の弱みに付け込み、
執拗な嫌がらせ(隣に座っただけ)をしているようには見えないか!?
会話なんてありません・・・・(数年前ならありました)
それでも父は勇気を出して娘の隣に座った(針のむしろです、お互い)
娘は母にメールする『最悪、時間ずらしたのにお父さんとかぶった』
『別にいいじゃん』と返す母
夫は妻にメールする『娘と同じバス、一緒に帰る』
あ~あと思いながら『混んでないの?』と見送りを促す妻
娘は母にメールする『信じられない、隣に座って来たΣ(・ω・ノ)ノ!』
『あらあら、冒険するね』と返す母
夫は妻にメールする『隣に座ってみた、でもなんか機嫌悪い』
当たり前だと思いながら『なんか話せば?』と返す母
隣同士で同じところにメールしてる・・・・笑える
これが明治時代だったらどうでしょう?(あくまでも過程です)
厳格な父(=尊敬に値する?)を見つけたら、
『お勤めご苦労様です』と鞄を持ってさし上げたかしら?
これが大正時代だったらどうでしょう?(しつこいけど過程です)
厳格な父(=頑固一徹な分らず屋?)を見つけたら、
『お帰りなさいませ』と三歩後ろをついて歩いたかしら?
これが昭和だったらどうでしょう?(お約束の過程です)
厳格な父(=思い込みが激しい堅物?)を見つけたら、
残業の父と同じ時間になってしまった言い訳でもしたかしら?
きっとどの時代の父も(厳格ですから)、今の娘の姿を見たら
『外でのあの態度は何だ!!』と家に帰ってしばらく怒鳴り散らすでしょうか
(そんな時代もあったはずの過程です)
でも、
平成のそれなりに厳しいだけの父(=中途半端に頑固な堅物)は
純文学ではない、横書きで台詞ばっかり並んでる携帯小説を読む娘に
なにを話していいのか解らず、黙っているしかないのでした
自分はそれなりに厳しく育てられたが、途中バブル崩壊で放任だった父は
スパルタでも、ゆとりでもない中途半端な世代で反抗期もなかった娘に
なにから話していいのか解らず、黙っているしかないのでした
アイドル全盛期にちょっとスポ根しちゃってあまり夢中になれなかった父は
ジャニーズに夢中になる前に、母親と韓流にはまってへんな曲聞いてる娘に
やっぱりなにを話していいのか解らず、結局黙っているしかないのでした
そして家路に着いた娘は愚痴り・・・・
やっぱり父は何も言わない、(のか、言えないのか)・・・・
何より母が一番楽しい
いやぁ・・・・いい時代です、携帯バンザイ\(^o^)/
そんな我が家はいい家族ですよ、きっとどこにでもある通りすがりの光景
それなりにバランスが取れて、テレビドラマにありがちな家庭なんです
まだまだ未熟者ですが、夢に向かって邁進します