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足にはヒルをぶら下げて。

沼で、田んぼで。
子どもの頃、足にたくさんヒル ぶら下げながら、夢中になって、イモリ だったりカエルだったりドジョウ だったりヤゴだったりと、泥んこだらけになって、捕まえたものだった。

ヒルはどんどんどんどん、足中に吸い付いてきて、子どもの足 なんか、あっという間にヒルで真っ黒になる。

けど そんなの、気にする子どもはいなかった。

沼や田んぼで遊んで、帰り道、裸足で、ヒルをちぎって道端に放り投げながら、みんなで帰ってきたもんだった。

ヤツメウナギを獲ったことがある。

ヤツメウナギは生き物の血を吸って生活するので、ご飯は金魚をあげた。

なぜか 田んぼで見つけたアフリカツメガエルには、メダカをあげた。
 
ヒキガエルには参った。
ハエをあげても、バッタをあげても、どうしたって食べてくれなかった。

ヒキガエルはどんどん痩せていった。

黒森浜へ返しに行った。
ここは 夜になると、ヒキガエルの大群が、わさわさ 歩くのだ。

その中に放した。

私は友達とよく、夜の黒森浜で泳いだ。

ヒキガエルを掻き分けて、踏まないように歩いて、浜辺に行って、そこで水着に着替えて、じゃぶじゃぶ泳いだ。

海にひっくり返って背泳ぎをして、月を見る。

これが大好きだった。

いつも 自転車で行っていた。

お寺の桜の木の根っこから、色とりどりのカビを採取した。

家で繁殖させた。

図書館で 菌類という本を借りてきた。

カビというものが、不思議で不思議にならなくて、大好きだった。

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