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看護師の採用を考えるー境界線を曖昧にすることで生まれる看護師の未来ー

病院での看護師大量離職がニュースにも取り上げられているように、看護師さんの採用に困っている事業所・病院も多いのではないでしょうか?看護師さんの「忙しい」「大変」な理由の多くが人手不足から来るように感じてます。では、どうしたら看護師さんを十分に採用できるのでしょうか?先日、職場で社長4名でディスカッションさせていただきました。その中で感じた学びを共有します。

写真:右から
・訪問看護ステーション管理者 
C-valu株式会社代表取締役 冨永久美恵さん、
・訪問看護ステーション&地域コミュニティーカフェ経営 
株式会社シンクハピネス代表取締役 糟谷明範さん
・福祉介護事業所・訪問看護ステーション経営
NPO法人グレースケア機構 代表 柳本文貴さん
・ 西山


遠くから攻める


社長たちは皆、叶えたい夢を胸に、理想高くビジョンを思い描いています。
そのビジョンをなるべく遠くで語ると、3、4年して採用につながってくると話していました。実際に、京都や北海道から採用ができたそうです。
やりたい、やってみたいと思ってもらうためのビジョンの共有は離職予防にも非常に大事。多いに語る方がいい。そしてできれば遠くの人にも語るのがいいようです。

境界線を曖昧に

糟谷さんの目指すコミュニティ(地域社会)では「境界線を曖昧にする」こと。医療者と患者、医療と地域、福祉介護と医療……
看護師と医師、看護師とヘルパー……など
できるだけ境界線を曖昧にすることで、役割の押し付けがなくなり、本質を見失わないのかもしれません。皆、より良い生活を目指しているだけですから。
実際に在宅の場面では、環境整備として利用者宅を片付けを行うこともあります。看護の力だけでは足りず、ヘルパーさんたちと協力することがあります。「ここまでは看護」「ここからは介護」とはっきり区別したい方はもしかしたら訪問看護には向かないのかもしれません。

看護師の時給は高めにする

とはいえ、やっぱり給与も入職を決める大事な要素です。
夜間の訪問看護で3000円/時給とすることで約3年間メンバーの入れ替わりがなく継続してケアを提供できています。
自費での訪問看護の相場は6000円〜10000円/1時間と結構高額。誰でも使えるものではありませんね。しかし、実際に介護保険60分の費用は8140円ですのでこれは妥当な値段です。企業努力やシステムの活用で時給は高く設定できるはず。
辞めなければ(定着して働いてくれれば)採用費が下がり、給与に反映させることが可能です。


1on1のコミュニケーションが大事

定着のために他にどんなことに取り組んでいるのか。
やはりスタッフとのコミュニケーションが大事そうです。自分のやりたいことと会社がやりたいこと、目指していることのベクトルを合わせてることが必要だと思いました。期間を決めて(3ヶ月に1度程度)ビジョンシートを記入してもらい、個別の面談を行っており、離職が減っているそうです。

やりがいの継続のために学ぶ

訪問看護の難しいところは、「孤独」かもしれないと私は思っています。
同じ利用者に通っていると、提供しているケアがマンネリ化したように感じたりします。どれが正解かわからない関わりの中で不安をいつも感じたりしています。しかし提供している看護をきちんと評価してくれる機会はとても少ないです。ですから、自分で、自分の提供している看護をこれであっているのか、もっと良い方法はないのかと常に学びと実践を繰り返さなければ、いつしかやりがいを見失ってしまうように思います。
糟谷さんのステーションではケアマネ、看護師、セラピストスタッフの三人が勉強会チームとなり、週1回勉強会を行っているそうです。その取り組みはとてもいいと思いました。実際に看護師は学びたい人が多いです。

採用候補者を集めるためにやるべきこと

NPOグレースケア機構では地域向けのイベントを開催していたり、NPOと組み合わせた事業を展開しています。ケア付きシェアハウスとして、ヘルパーが常駐し、訪問看護師が訪ねる「向かいのさっちゃん」があります。

取り組みを発信することで、共感してくれる人が一緒に働きたいと集まってくるのが理想です。
手軽に発信できるSNSを活用することでの効果もあると思います。しかし、実際に発信を手伝ってくれる看護師は多くありません。
看護以外はやりたくない。これは看護師の仕事じゃないとしてしまうはもったいない!ここも境界線を曖昧にすることで解決するのではないでしょうか。

まとめ

看護師が看護だけをやることでケア効率化する、専門性を発揮する考えがある一方で、一緒にビジョンを語り、目指すべき目標のためにやるべきことの「境界線を曖昧にする」こともまた、健康に暮らすことを支える看護師の仕事なのかもしれないと思いました。どうしたらいいのか悩む時、「境界線を曖昧に」を一瞬考え直すことでいろんな突破口が見るような気がしました。
いい言葉に出会った1日でした。



弊社ではスタッフに変わり看護師がSNSの発信をお手伝いしています。


ナースまつり2023】
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