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あの子の正体、ついに判明。(1019文字)



乗っていたエレベーターの扉が一瞬開く。

ふと隙間から外を見ると、



お米ちゃん!!!



瞬時に声は抑えたものの、びくっと背中は動いていたはず。

急いでポスターを確認すべくEVから走り出た。

その遠くに光り輝くその姿。

探していたその子を見逃すはずがない。



息子が歩き出して間もないころからずっと一緒

【お米ちゃん】

由来は、

「白いから」

「お米(*)が入っているから」

*重量感をだすためか手元にお米のようなビーズ粒が入っている。


お米ちゃんは我が家にきてからの名前。

ずっとその素性も本名も知らなかった。




コロナ禍での日本逗留も三年目。

そうなると知らず、2020年上海から日本に帰国したとき、お米ちゃんは上海にお留守番。なんせ一週間のつもりだったから。

そこから一年ほどたったころ、


「お米ちゃんに会いたい」

成長したとはいえ、息子はこらえきれず涙した。


お米ちゃんと息子は転居だらけ生活の苦楽を共にきた存在。

毎晩一緒に眠る、ペットか兄弟か友達のような存在。



「これはなんとかしたい」

涙をみたら男や母は弱いもの。

「ぼくは新しい子よりあのお米ちゃんがいい」

そういうけれど、このさき何年もずっと会えないかもしれないんだから。




代用お米ちゃんを買おうにも、買ったお店も今はない。

元はと言えば私がかつて弟にプレゼントしたもの。

弟が実家を巣立ち、空き部屋にポツンと残されていたお米ちゃんを息子がひきとり我が家へやってきた。


しかし、探そうにもメーカーもキャラ名もわからない。

タオバオ(超巨大中国ECサイト)の画像検索で名前がわかるかとお米ちゃんスナップを送信。

ちがうな~
ちがうな~
ちがうな~



ダメもとで探偵ナイトスクープに依頼文を送ると同時にニトリへいき、新しい子を我が家にお迎え。

そんなこんなでまずは夫単独での上海戻りがきまり、夫の日本一時帰国のときに再会できることに。

夫に洗ってもらっているお米ちゃん
上海の夜景をみながらくつろぐお米ちゃん


感動の再会後はまた毎晩一緒。

今は二人をしっかり自分の横にいれ、お布団をかぶせる眠るのが彼のルーティーン。


で、先日のお米ちゃんポスター。

近寄って、製造会社を激写。

早速HPを拝見。

お米ちゃんの本名は「フモフモさん」

お仲間も沢山いて、なんだか不思議で嬉しい気持ち。




息子は意外にお米ちゃんの属性や正式名はとくに興味がないよう

きっとその存在がすきなんだね。


しかし当時高校生ぐらいだった筋肉ムキムキバンドマンの弟にこんなキュートなぬいぐるみをおくった私の発想って?



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