会社の最大規模とあり方の分水嶺

こういう二分論とか三分論とかは基本的に知性の欠如だとは思うものの、でもやっぱり思うことがあるのでメモ代わりに書いておきたい。

まず、会社のあるべき最大規模は、その会社のビジョンやミッションにある程度依存する。「誰の何を解決したいのか」に対する答えが用意された時点で、潜在的な顧客数が決まってくるからだ。そして、それが大きい小さいというのは、事業の規模だけを規定するものであって、その事業が偉大かどうかとはあまり関係ないと僕は信じている。人生をかけて100人の深刻な課題を解決するのも、1億人の課題を解決するのも、同じくらい価値がある。重要なのは注ぎ込んだ情熱の量と、仕事の質なんだと思う。

次に、会社のあり方は、顧客、株主、従業員、その他ステークホルダーの優先順位づけによってある程度決まるように思う。
 例えばAmazonやセブン-イレブンは徹底的に顧客を向いている。結果としてサプライヤー、配送業者やフランチャイジーが泣いても、顧客価値最大化という点で全くブレがない。だから強いけど、それが万人に愛されるかというとそうでもない。従業員には顧客に奉仕するための奴隷(は言いすぎか)であることが求められ、結果として家族にしわ寄せが行ったりもする。
 昔は株主なのか従業員・顧客なのかという対立が一番強烈だと考えていたのだけど、最近は顧客なのかそれ以外なのかも相当に重大な違いだと実感するようになってきた。
 正解は最近分からなくなっているのだけど、でもやっぱり経営者は答えを持っているべきなのだろう。



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