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12 . 2匹のハンター能力


エサの食べ方(Pちゃんの場合)


オニプレートトカゲのPちゃんは、どっしりむっちりゴツゴツといかにもトカゲらしい風体はしているのですが、それゆえ敏しょうな動きはできません。
加えて手足も短くジャンプ力もないので、とても生きエサを捕まえるに適した体ではないのです。
だけどPちゃんは生きエサが大好き。
うちで今あげている生きエサは、デュビアというエサ用に飼育されたゴキブリです。
これらはゴキブリらしくとても逃げ足が早いのだけど、Pちゃんは感心する程器用に素早く捕まえます。
捕まえるやいながっしりくわえ、その小さな頭部を駆使してもっしゃもっしゃと確実に食べ、かけらひとつも残しません。
以前は野菜に手をつけないこともありましたが、最近はほぼ完食です。
食べ過ぎを懸念する息子Mから、量を減らされているからでしょうか。
とにかく、おばばらしからぬ機敏な動きを見せるPちゃんなのでした。

エサの食べ方(Fちゃんの場合)


フトアゴヒゲトカゲのFちゃんは、長い手足とそれを生かしたジャンプ力に優れている上、その名のとおり大きな顎と鋭い歯が特徴です。
ハンターとしての潜在能力は十分ですし、おまけに成長期で食べ盛りの男子なのです。
Pちゃんには厳しいMも、Fちゃんにはいつも食べられるだけデュビアを与えようとします。
ところが。
残念ながらFちゃんは、ものすごく気分屋さんなのでした。
上手く捕獲した時はいかにも凄腕ハンターのごとく、大きな口と鋭い歯できれいに食べるのですけどね。
失敗が続いたりすると、拗ねてそっぽを向く。
Mをじっと見つめ、捕まえて来てと要求する。
上手く食べきれなかったデュビアを放置する。
そんなこんなで、体が半分になったまま逃げ惑うデュビアやら、そんなデュビアの取れた脚やら体の残骸やらで、ケージの中はしばしば地獄絵図になったりします。
たとえエサ用のゴキブリとはいえ、ワタシもあまり見たくない光景ですね。

2匹の違いはどこからくるのか?


1番に考えられるのは、やはりその出自の違いでしょうか。

海外で捕獲され、そのトカゲ生の半分以上を自然の中で生きてきたP(ワイルド)と、卵から日本でぬくぬく育てられたF(ブリード)。
この差はどうしようもなく大きいですよね。
そしてその出自から培われた性格の影響も、かなりあると思われます。
このような話は人間界ではよくある事例ですが、トカゲ達にも同じような現象が見られるようで、ちょっとしみじみしてしましました。

2匹のハンター能力


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