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たまには全くジャンル外のパンを
本日のパンは、『オレンジブレッド 2枚入』です。
製造者は、YKベーキングカンパニーさん。
パンに目覚め本格的に仕事をするようになった30年前は、ワタシにもいろんなこだわりがあったものでした。
とは言え、さすがに自分好みのパンを作っているパン屋さんで働ける訳じゃない。
なのでせめて買う時だけはと、気になったパンのためだけに出かける事もしょっちゅうだったし、知らない場所でも平気で遠征しておりました。
今はそういう食べ比べだの食べ歩きだのをSNSにあげている人を見ては、熱心さや情報収集能力に敬意を感じていますが、若い時はワタシも同じようにやってたのね。
残念ながら現在のワタシは、そういうエネルギーはほぼなくなってしまいました。
もうね、割となんでもいいのですよ。
たぶん食べられる量が極端に減ったせいと、おいしく食べられるだけでもラッキーだとどこかで思っているからかもしれません。
でもいくらなんでも、この種のパンは選ばないなぁというジャンルはやっぱりあるのです。
筆頭はやはりお惣菜系全般です。
また食パンだったら厚切りはパス。
そしてジャムやペーストを塗りたくりたいので、食パン自体に味がついているものも避けていますね。
それなのに本日のパンときたら。
普段滅多に行かないスーパーで、いつもは素通りする食パンコーナーを何気なく見ていたら、ついつい手を出しちゃったのですよ。
まぁ魔が差したとしか考えられないわ。
だけど結果から申しますと、全然悪くなかったのでした。
パンの形状を無視して、トーストせずにそのまま菓子パンとして食べてみたのですが。
この“オレンジブレッド”、下のイラストを見ていただければお分かりでしょうが、断面がやけに荒いパンなのです。
パン上部の皮から判断しても、どうやらデニッシュらしき生地?で成型しているみたい。
いわゆるデニッシュ食パン風というのでしょうか。
なのでそのままオレンジデニッシュパンとして食べてみたら、けっこう美味しかったのでした。
生地が粗めで逆立っている部分もしっとりしていましたし、オレンジ風味が安っぽくなくてちゃんとピールが入っていましたし。
本物?のデニッシュ食パンはあまりにもリッチすぎて胸焼けしちゃうのですが、これぐらいだと大丈夫。
むしろオレンジ味がさわやかで良かったです。
もしこのブレッドの別バージョンがあったら、また買ってしまいそうです。
うちのベーカリーも同様ですが、少々割高になっても小分けサイズの食パンが多くなってきた昨今。
今まであまりチェックしていなかった食パンコーナーにも、新たなる発見がありそうです。
毎度毎度新商品が並ぶのでキリがありませんが、たまには別ジャンルのパンにも目を光らせなくちゃ。
使用した筆
生地断面…Fur Carpet
生地上部…岩壁
生地断面の粗さを強調するために、元写真の不透明度を100%で。
そして調整でシャープをかけたらもっと粗々しくなった。
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