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接客論_09

接客の「知識」については、「基礎知識」と「専門知識」があることをお伝えしました。まずは「基礎知識」についてです。「基礎知識」の1つは「アパレルの基本知識」になります。アパレル販売員は服のスペシャリストになる必要がありますので、服飾の基本知識である「アパレル素材」や「織り・編み」は知っておくべきです。また「色の知識」も必須知識だと思います。「流行(トレンド)」も重要な知識の1つです。このような知識を得ることで、接客に深みが出て説得力が増します。ただ単に「かわいい」や「かっこいい」などの言葉しか出ないようでは薄っぺらい接客になり、自分のファンになってくれるお客さんはできません。特に高単価商品を扱っている販売員であれば必須だと思いますので、会社や上司先輩が教えてくれなくても自分で書籍やサイトで知識を身につける行動を取っていきましょう。

私が店長の時に後輩や部下によく言っていたのは、「経験を積むには時間がかかるけど、知識を積むのは自分の努力次第でいくらでも早く積める」ということを伝えていました。経験年数が浅い販売員は経験を積んだ先輩や店長を見ると「どんなお客さんにも物怖じせず接客していて貫禄があってすごい」と感じています。では、なぜ経験年数が多い販売員は貫禄が出るかというと、年数をかけて得た経験や知識によってある程度の状況や問い合わせには何でも対応できるという自信を持っていることが大きいと思います。その自信は経験と知識の上に成り立っていますが、経験が浅い販売員でも知識を積み上げれば必ず自信がつきます。その自信がついた状態で経験を積んでいけば、より早く経験を積むことができるのではないでしょうか。

先輩や店長よりも知識を身につけることは可能です。アパレルの基本知識や一般教養の他にも、扱っている商品の値段をタグを見なくてもお客さんに伝えられるように暗記したり、在庫を覚えたりすることを行えば、それだけで自信がつきます。周りの人が覚えていない事柄を自分だけが覚えていればそれが自信になり、その自信が接客の時にお客さんに伝わり、頼り甲斐のある販売員に見えるようになっていきます。

現在はコロナ禍で来店客数が少なく、時間に余裕があるお店も多いと思います。その時間を有効活用して色々な知識を営業中につけるのもよろしいのではないでしょうか。

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