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接客論_01

皆さんの会社は「接客」に対して力を入れていますか?会社全体で接客に力を入れて、研修などを頻繁に行っている企業はあまり多くないと感じています。現場任せや個人任せになっている企業が多いような気がします。

接客販売は体系化したり、言語化することが難しいです。「こうすれば売れる!」なんてものはないですし、正解の接客があるわけでもないです。このようなことが接客を教えることの難しさになっているのだと思います。

私自身は接客自体があまり好きではありませんでした。接客を受けるのも苦手だったので、接客するのも慣れるまでに時間がかかりました。新卒で入った会社は販売に厳しく、お店に毎週月曜、FAXで所属ブランドの全販売員の個人売上順位表が送られてきていました。私はいつも下位の方でしたので結構メンタル的にきつかったです。

入社2年目に都心に旗艦店を出店することになり、そこのオープニングスタッフとして異動しました。個人の販売実績は低かったのですが、担当エリアマネージャーが推薦してくれたようで異動になりました。オープニングスタッフには同期が二人いましたが、二人とも主要店舗で高い販売実績を出していた人でした。

旗艦店がオープンすると、月を追うごとにその二人との個人販売額の差が広がり、ついには月末で2倍以上の差が開きました。最初のほうは「俺はあの二人よりも接客力がないからしょうがない」なんて思っていたのですが、さすがに2倍以上の差をつけられると「俺はあの二人よりそんなに劣っているのか?」と逆に自分に対して腹立たしくなりました。

悔しくなって自分と同期二人の販売実績を分析することを始めました。販売客数、販売点数、販売金額、販売品、客単価などをリスト化して、「何でどのくらい差がついているか」を明確化しました。結局二倍も差がついているので全て差があるのですが、その中でも客単価が飛び抜けて差が開いていました。それを少しでも埋めるために、同期二人に「どうやってこの商品を売ったのか」や「どうやって販売点数や客単価を上げようとしているのか」を聞いて、それをできるだけ実践してみることを努めました。

上記の「リスト化」と「相談と実践」を継続して、1年後には彼らに追いつく販売額を作れるようになりました。そのような形で接客販売に力を入れ始め、その後も販売に関する本などを読み、15年間ほど接客販売について知識や技術を蓄積してきました。

接客の本が出せるような「日本一の・・・」みたいな実績はありませんが、この15年で蓄積したノウハウが皆さんの参考になれば幸いです。次回から私の接客論をお伝えしていきたいと思います。


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