指先で旅を切り取り友と往く

カメラも持たず行くばかりだった旅の景色を、いつの間にか四角に切り取って保存するのが癖になった。

スマートフォンのカメラというのも随分と綺麗に撮れるものだ。写真撮影のいろはも知らない素人の指一本でもあっさりと致景を一枚の画にしてくれるおかげで、ついつい何GBもの容量すらも埋めてしまう羽目になる。何でもない花一つから、愛らしく欠伸する北きつね、顔出しパネルは覗く共連れがいなくとも、こんな発想もあるのかと関心したり噴き出したりすれば次にはポケットやバッグからスマートフォンを引っ張り出して、電子音と共に一枚。

さらにこれも情報社会の醍醐味というべきか、隣に、どころか殆ど顔を合わせることもない友人に、その一枚を数秒の操作で見せることができるのだ。これは好きだろうと思えば撮りたくなって、ちょっと感想もつけて。隣に居らずとも共に旅している、移動の車窓で開いた返事に思わずニヤリとしながらそう思うのだ。

サポートエリアってテニスとかバスケットボールにありそうな気がしました。そのエリアからなら本出場とは別枠の選手がサポートしてもいいとか。