tadhara

セントラルフロリダ大学ローゼン・ホスピタリティ経営学部テニュア付准教授。米国観光ホスピタリティ経営分野でテニュア(研究者終身身分保障)を持つ日本人唯一の米国博士観光学者。日本興業銀行、外務省を経て、米国コーネル大学ホテル経営学部博士号取得。他3修士号を米英大学で取得。フロリダ在住

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セントラルフロリダ大学ローゼン・ホスピタリティ経営学部テニュア付准教授。米国観光ホスピタリティ経営分野でテニュア(研究者終身身分保障)を持つ日本人唯一の米国博士観光学者。日本興業銀行、外務省を経て、米国コーネル大学ホテル経営学部博士号取得。他3修士号を米英大学で取得。フロリダ在住

最近の記事

2023年ウクライナ情勢理解のための関連知識:モルドバと汎ドニエストル共和国潜入

(コピー・シェアご自由にどうぞ) 当方は現在、米国大学にてホスピタリテイ・観光経営分野で研究系博士教員をしている日本人の米国永住者です。ウクライナには縁があって旧ソ連崩壊後数年であった1995年から往訪しており、渡航回数は30回程度です。過去5年は年に数回のペースで渡航していました。過去一年にウクライナについての記事を3回書きましたが、2022年1月28日、ロシアの軍事侵攻3週間前に書いた記事で推測したロシア軍のウクライナ侵攻と侵攻経路については、結果としては残念ながらほとん

    • 続編3:侵略後1カ月:2022年ウクライナ情勢理解の為の歴史文化背景雑学

      (毎回同様、コピー、転送、シェア等、ご自由にして頂いて構いません) 当方はウクライナやスラブ研究者では無く、米国大学にてホスピタリテイ・観光経営分野で研究系博士教員をしている日本人学者・米国永住者です。ウクライナには縁があって旧ソ連崩壊後数年であった1995年から往訪しており、渡航回数は30回程度です。過去5年は年に数回のペースで渡航していました。 自分の博士研究領域専門分野ではありませんが、比較的現地情勢に詳しいので、ロシア軍侵略の1カ月前に掲題の雑学メモ1を書きました。

      • 続編2:2022年ウクライナ情勢をより深く理解するための歴史文化背景雑学

        当方はウクライナやスラブ研究者では無く、米国大学にてホスピタリテイ・観光経営分野で研究系博士教員をしている日本人学者・米国永住者です。ウクライナには縁があって旧ソ連崩壊後数年であった1995年から往訪しており、渡航回数は30回程度です。過去5年は年に数回のペースで渡航していました。 自分の研究領域専門分野ではありませんが、比較的現地情勢に詳しいので、約一か月前に掲題の雑学メモを書きました。現地に行かずに欧米メデイアを分析・評論するような日本語メデイア、或いは親ロシア派の自称

        • 2022年ウクライナ情勢をより深く理解するための歴史文化背景雑学

          当方はウクライナやスラブ研究者では無く、米国大学にてホスピタリテイ・観光経営分野で研究系博士教員をしている日本人米国永住者です。ウクライナには縁があって旧ソ連崩壊後数年であった1995年から往訪しており、渡航回数は30回程度です。過去5年は年に数回のペースで渡航していました。 普段ウクライナの名前が出るのはチェルノブイリ原発事故に関連した話程度で、ここ数か月のロシア軍国境集結と侵攻のニュースで突然によく名前を聞くようになった人が多いのではと思います。 ウクライナとロシアの関

        • 2023年ウクライナ情勢理解のための関連知識:モルドバと汎ドニエストル共和国潜入

        • 続編3:侵略後1カ月:2022年ウクライナ情勢理解の為の歴史文化背景雑学

        • 続編2:2022年ウクライナ情勢をより深く理解するための歴史文化背景雑学

        • 2022年ウクライナ情勢をより深く理解するための歴史文化背景雑学

          #2021年観光とわたし

          2021年は6月に一度来日して14日間の自主隔離を体験しましたが、来日はそれだけで、米国内出張が1回、欧州往訪が2回(欧米間はワクチン接種済者は出国前の陰性証明で自主隔離相互免除)の年でした。多い年で年に10往復ほど太平洋線に乗っていたのと比較して、外から日本を凝視する事が出来た年でした。 当方は「今だからこそできるインバウンド観光対策」には金銭的機会や業務機会を得る目的は無く、日本在住の方々が何を考えて何を疑問に思っているのかを知るメデイア媒介としてチェックさせて頂いている

          #2021年観光とわたし

          国内・インバウンド観光産業復興戦略ロードマップ案策定の時期到来(2021年9月)

          当方は米国に連続で21年、日本国外は合計29年超在住している社会科学系の米国博士研究者です。 医師(Medical Doctor)ではありません。統計学、ファイナンス、経済効果計算等の授業を米国ホスピタリテイ経営学部の大学院で教えています。 「いつ観光産業は復興するのか」「政府が早く指針を出してくれないともう耐えきれない」「日本はコロナ対策失敗した」という祖国日本の意見をオンラインでまだ見かけます。米国から見ると、上記意見に少なからず違和感を感じるのです。これは日本で日本語

          国内・インバウンド観光産業復興戦略ロードマップ案策定の時期到来(2021年9月)

          米国経済復興・観光需要復興の現状考察に基づく日本の経済・観光需要復興の仕掛け方(2021年7月)

          【注】このノート長文注意です。すみませんです。コピーやシェア等は当方へ連絡不要でご自由にどうぞ。 米国に連続で21年、日本国外は合計29年超在住している、米国東南部の州立大学で研究系テニュアを持つ社会科学系の米国博士(Ph.D)研究者・准教授です。 医師(M.D.)ではありません。統計学、ファイナンス、経済効果計算等の授業を大学院で教えていますので、数値は人並みには読めると思います。  2021年春から米国経済は個人消費の急復興により外食や観光関連産業セクターで人材不足が

          米国経済復興・観光需要復興の現状考察に基づく日本の経済・観光需要復興の仕掛け方(2021年7月)

          世界から見た日本と日本人が見た日本がなぜ乖離するのか:今後の経済復興・観光需要復興への示唆(2021年7月)

          米国に連続で21年、日本国外は合計29年超在住している社会科学系の米国博士研究者です。 医師ではありません。統計学、ファイナンス、経済効果計算等の授業を大学院で教えていますので、数値は人並みには読めると思います。ここ2週間ほど、10名を超える複数の日本の方々から問い合わせを受けて、ぜひ指摘しておきたいという事が出てきましたので、ここに記載させて頂きます。自分の主観を抑えて客観的な事を述べたいので、出来る限りデータを引用します故、ぜひご自分で判断して頂くと幸いです。 1.日本

          世界から見た日本と日本人が見た日本がなぜ乖離するのか:今後の経済復興・観光需要復興への示唆(2021年7月)

          インバウンド訪日客の戦略的重要性、再確認

          This short essay talks about a reminder of economic importance of welcoming inbound visitors to the nation and regional economy, particularly amid the stalled international visitors in 2020.  最近機会を頂いて日本のテレビ番組にリモート出演し、国内外の観光消費需要が落込む2020年におい

          インバウンド訪日客の戦略的重要性、再確認

          「おもてなし」文化と異文化経営:供給者側価値観とゲスト評価不一致のケース

          当方は米国大学教員ですが、大多数が海外勤務や在住経験の無い米国人学生や外国人学生を日本に有給インターンシップで送付する事を既に7年間ほど行っています。受入先の宿泊施設や企業、或いは非営利団体の皆様のお陰で米国大学学生は外国で現地の上司に指示を受けて勤務するという貴重な経験を積ませて頂いています。さて、4年前になりますが、日本にある米国系最高級ホテルで6カ月の有給インターンから米国に帰国した学生がとても興味深い話を教えてくれました。 (1)成績優秀米国人女学生が日本にある米国

          「おもてなし」文化と異文化経営:供給者側価値観とゲスト評価不一致のケース

          日本の大学遠隔授業で決定的に欠けている問題点と解決策 Identifying Problems with Japanese Distributed Learning Models and Possible Solutions

          Having taught courses in distributed learning format for 17 years, I have noticed a sort of fiasco among the Japanese higher education, which, to the surprise of many in the world, did not allow online lecture as a fulfillment of required c

          日本の大学遠隔授業で決定的に欠けている問題点と解決策 Identifying Problems with Japanese Distributed Learning Models and Possible Solutions

          カジノは特に好きでなくてもIR施設開発に賛成する理由は観光資源創設による地域経済効果 I have seen enough regional developments by Casino projects in the USA.

          Japan has been preparing for the introduction of IRs (Integrated Resorts - including casinos, hotels, convention facilities, entertainment venues, shopping areas and others) to the point that relevant legislations were enacted to award up t

          カジノは特に好きでなくてもIR施設開発に賛成する理由は観光資源創設による地域経済効果 I have seen enough regional developments by Casino projects in the USA.

          米国大学教員から見た日本の英語教育について English Education in Japan

          今日は短くします(笑)。 「留学希望が少しでもあるならば、TOEFLかIELTS。TOEIC は不可」 まずは、日本人で留学希望が少しでもある方にはっきり言います。米国大学はTOEICスコア受け付けません。TOEFLかIELTSのスコアを取ってください。世界からの留学希望者でTOEICのスコアでも良いですかと聞いてくるのは、世界で2か国のみ。韓国と日本。駄目です。交渉不可。日本の大学で事務方からいい加減なアドバイスを受けて、一生懸命TOEICの勉強をして、いざ留学準備を初

          米国大学教員から見た日本の英語教育について English Education in Japan

          ちょっと役立つ、「サンプリングエラー」という問題の理解 Sampling Error

          もう5年ぐらい、当地の大学院生に応用統計学を教えています。でも今日は面倒くさい数式は一切なしに、実社会で役立つであろう概念のお話をします。どう役立つか? これが分かると、社会のいろいろな所での問題点が見えてしまうのです(笑)。 「全体(母集団)とサンプル」 皆様が知りたいことがありますよね、例えば観光客はいつ戻ってくるのか、あるいは世間のどの程度の人が自宅待機・経済再開慎重派でどの程度の人が経済再開賛成派なのか、とか。でも例えば日本全体で人口126百万人居ますし、米国なら

          ちょっと役立つ、「サンプリングエラー」という問題の理解 Sampling Error

          英文査読付学術研究論文の基本形式

          [Basic Research Framework] I know I am not the best person in the world to guide you on this topic but different people in Japan asked me the same question time after time, so I write about the basic structure of academic research, elaborat

          英文査読付学術研究論文の基本形式

          1. フロリダ州観光産業現状報告(1)6/7/2020 Tourism Industry Updates in Florida (1)

          6/7時点で総感染者数は199万人、死亡者総数は112,153名(総人口は3億3千3百万)と世界トップ感染国の米国ですが、人口2100万人のフロリダ州は総感染者数63,938人、死亡者総数は2,700名と、対日本で総人口1/6にもかかわらず、日本の数値17,103人、914名の3倍強の被害です。日本との比較では約20倍の感染者・死者数ですが、全ては相対感であり、米国人が米国国内他州(人口や経済規模が大きいニューヨーク州やカリフォルニア州)と比べると、フロリダ州が優等生に見えて

          1. フロリダ州観光産業現状報告(1)6/7/2020 Tourism Industry Updates in Florida (1)