過去回想日記(20代後半:火災)
寮生活をしていた。
三階建てで1DKが階毎に四つ並んだ計十二部屋。
建物自体が雇用主の所有物で、繋がりがほぼ無い複数の支店の従業員が住んでいた。住人の顔もあまり見た事が無い。
家具は全て据え置きで、入寮前に個人で準備するものは布団一式くらいしか無い手厚いところだった。
私の部屋は二階の左から二番目。
運良く右隣は仲の良い同僚が住んでいた為、休みの前日 よくお互いの部屋を訪問して酒盛り等をしていた。
居住者は訳アリで親族との縁が薄い人間が多く、名目は寮だったので部外者は立