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「貸してもらえないだろうか」

「貸してもらえないだろうか」

君の足を、一本、貸してもらえないだろうか。
今晩、ちょっと抱いて寝たいんだが。

君の手を、今日、一本、ちょっと貸してもらえないだろうか。
ずっと手の感触を感じていたいから。

手を繋げない時は、
腰に手をまわして、つかまってくれていれば良いから。

君の肩から髪を、しばらく貸してくれないだろうか。
寝るときに目をつぶれば、君の香りがする。

僕はぐっすり眠ることができる。

ちょっと貸してもらえないだろうか
僕に。


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