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「貧ずれば鈍する」抜け出す事はできないのか?
事の発端は、
震災後の東北で起こったとある事件だった。
被害者は、
口と手足を塞がれた状態で廃屋に閉じ込められ、飲まず食わずで放置され餓死死体と成り果てていた。
余程の恨みがない限り、こんな殺し方はしない、、、
しかし、
被害者は市役所福祉課で生活保護を担当し公私共に人格者として知られていた人物である。
怨恨の線は薄い、
しかし物取りなどの衝動的犯行にしては手が混みすぎている。
操作が暗礁に乗り上げる中、
1人の模範囚が容疑者として浮上した。
模範囚である男は、
過去に起きたある事件の関係者を追っているそう、
男の目的は何なのか?
そんな中、
2人目の犠牲者がでてしまう、、、
国の抱える生活保護制度の限界
制度を悪用しようとする輩
制度を使う事に負い目を感じてしまう社会的弱者
生活保護受給を決定する立場にある福祉課の職員は「本当に護るべき人は誰なのか?」と悩み苦しみ、やがてそれぞれの結論に至る。
何が悪い?
誰が悪い?
どうすれば救われる?
📘護られなかった者たちへ📘
生活保護や福祉の制度って本当に難しい、、、
現場の職員も精神すり減らして事にあたる人もいるし、
色んな意味で慣れる事によって「割り切る」人もいるなぁと見ていて思う。
全員は救えないし悪用しようとしている人も見極めなければいけない。
それを見極める側にだって感情はあるしミスも起こる。
この本のように制度や保障からこぼれ落ちてしまった人達って本当にいるよなと考えさせられる1冊でした📘
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