アメリカの歴史と子供を持つことについて
最近2冊読んだ本がおススメに値するものであったので。いずれもやや古い訳書である。
簡単な英語で学ぶアメリカの歴史入門書
昨今のBLMや大統領選で話題に事欠かないアメリカについて体系的に知ることができる本として、「アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書」(Japan Book)を勧めたい。(なんかうまくサムネイルつけれなかった)
特にアメリカに住んでいたりこれから住もうとしている方やアメリカの歴史や政治に興味がある方の入門編に良いかもしれない。アメリカに住んでいると当然のことながらいろんなところで偉人の名前を目にしたり耳にする。それは旅行先であったり、博物館であったり、テレビであったりケースバイケースだ。自分はさほど歴史に興味があったわけではないが、旅行が好きなもので、すると初代大統領のジョージワシントンや第16代大統領のエイブラハムリンカーンに関わるようなサムシングは多いし、何ならこの二人に関しては彼らの誕生月にプレジデントデーという国民の祝日まである。世界史選択をしている人間には当たり前かもしれないが、彼ら二人が如何に国民に今なお支持されているのかに関しては歴史を知らないとわからない。著者のJames M. Vardaman Jr.さんはアメリカ南部についての著作も多いようで、特に南北戦争(市民戦争)あたりの描写は非常に面白かった。
ちなみに、この本はアメリカの小学生にかかれた歴史本であるため、日本の中高生レベルの比較的平易な英語の記述(ただし単語は結構難しかった)が左半分に、日本人読者に向けた和訳が右半分に書かれており、英語の勉強にもなるお得な本である。なお、自分は英語力に自信がないため、「ハミルトン」という大人気のミュージカルにはチャレンジできていないのだが、この本を読んで、トーマスジェファーソンとアレキサンダーハミルトンとの対立やそこから生まれた党派について恥ずかしながら知り、結構感銘を受けた。いろいろ気付きを与えてくれた本である。というか今アマゾンのレビュー読んで気づいたのはめちゃくちゃ評判良いではないか。15年前の本で古くはあるがおススメしたい。
なぜ男女は子供を持つタイミングでこじれていくのか
もう一冊は、「子供をもつと夫婦に何が起こるか」(草思社)という刺激的なタイトルの本で、作者はアメリカのPennsylvania州に住む研究者である。
彼らが前向き試験として数百組の結婚したカップルを登録し、妊娠後から子供を育てていく過程で如何に関係が壊れていくかを、事前に取ったインタビューやアンケートから探っていくという前向きコホート試験結果をまとめたものになる。これはまた古く1995年出版の本であるが、内容は意外に古くさく感じない。特に若い3組の代表的なカップルの具体例を中心に話を展開していくのだが、折に触れて夫婦関係に重要なエッセンスについての描写があり、まぁどう考えても読んで悪いことない本である。自分はSNSで結構昔にこの本読むべし的なことを知り、そのときにポチったのだが、それ以降すっかり忘れてて最近たまたま読んでみて勉強させてもらった。(自分にとっての)問題点として、男側の視点に立ってみるとそんなに悪くないような、、、的なところもあるから自分もやらかしそうだなと大変勉強になる。こういったフィールドワークの研究ってのはアンケート設定以外のところでもほんとに研究者の力量が試されますよね。人間力や観察眼が必要そうでちょっと自分には無理かなと。まぁ相手側の立場を理解・受け入れる意味でも当事者じゃない視点から見識を得ることは重要ですよね。これで奥さんと離婚することはない(であろう)。頼む。