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「カメラを止めるな!」を観るべし
〜ほぼタイトルと関係ない無駄話〜
懐かしい人も多いと思いますが、
僕が中学生の頃って、映画館で映画を観るためには、当日チケット売り場に行って買わないといけなかったし、座席指定なんてないから、前の上映が終わるまで脇の通路で並んでました。
今は、どこの映画館も大抵前日にはチケットが購入できるし、座席も決まっているので、すごく楽。
だけど、映画を観に行くっていうことの「時間をかけるだけの価値」みたいなものは多少なりとも薄れたのかな、なんて気はします。
僕はお小遣いというものをもらったことがないので、中学時代は友人とホソボソと商売をして稼いだお金で映画に行っていました。
だから一回の映画ってものが自分の中ではホント大きなイベントだった。
ポップコーンとか簡単に買ってたべ残す友人をぶん殴りたい気持ちが今の情緒不安定な僕の原点だと思っています。
社会人になってある程度余裕ができた今日では、
映画を予約したけど、ちょっと間に合いそうにないし、映画代は損するけどまぁいいか、それより別のとこ行こう。みたいな。
映画はかなり観に行くけれどその一つ一つがかなりコンビニエントなものになってました。
そんな感覚の中、去年の12月。
知り合いの映画評論家の人と飲んでいた時の話。
「自主製作映画みたいな小規模なんだけど最高に面白い映画があったんだよ!」
と聞かされました。
それが「カメラを止めるな!」です。
6月に入りようやく上映が始まり、
行ってみようかと思ったけれど、最寄りの映画館「k's cinema」さんは当日券のみの販売。
何時から開館なのかがホームページに載っていなかったので、前日に電話をかけてみることに。
すると、
「10:30頃に開館が常なのだが、あまりにも列ができるので今日も10時前には開館しました。チケットはそのあと割と早めに完売しました」
とのこと。
ここですごい悩みました。
というのも、今月の14日からは渋谷でも公開されることが決まっていて。しかもそちらは予約購入ができる。だからわざわざ明日並んで観なくても観られんだしいいじゃないかーとか。
そんなすごいアホらしい心の葛藤を夜通し続けたのち、私は朝9:15に映画館に並んだのです。
もう結構並んでた。
でも、結論から言えば、並んだ以上の良さがありました。
間違いなく大傑作です。
とんでもなく新しいことをしているわけじゃない。
今までもあったような構造なのに、完成度が高いから爆笑の渦。
さらに、この映画は「作り手」の存在感が本当に強くて映画への愛を感じるのです。だからエンドロールには何故か涙が止まらない。
今だってかなり注目されてるわけですが、
これからどんどん大きな話題になると思う。
そして、この映画は映画館で観ることを全力でお勧めします。
さらに言えば、予告編も見ないで、なんの情報も入れないで観に行くのが最高に楽しめると思う。
こんなに、声に出して笑って、感動した映画は久しぶりだと思うし、映画館に並ぶってワクワクを思い出させてくれたのも久しぶりだった。
「映画を観に行こう!」ってワクワク感や特別な時間を過ごすって感覚をまた味あわせてくれた最高の映画。
とにかく、近くでやっている劇場があって、
時間があるならば是非おススメです。
悔しいかな、パンフレットも買ってしまったし、ミーハーにサインまでしてもらっちまったぜ。
終わり。