本日の絵本読み/としょかんライオン
この絵本はよく読んでいるので以前も記事にしているかも知れない。
概要はリンク先をお読みいただくこととして、この絵本に出会って十年以上、小学校の朝読書の時間に度々読んでいる。
ライオンが大きな声で吠えるのは、人間の言葉が話せないから。
自分の思いを言葉にできない子どもや、立場の弱い人の声なき声を表しているのかも知れないと思う。
そういうことは私にもあるから、ライオンが吠えるシーンではありったけの思いをこめて
うおおおおおおおお
と読む。
この物語は少し長いので、今朝は持ち時間を過ぎてしまった。
読みながら、担任の先生に目線で詫びようと姿を追うと、なんと先生は最前列にしゃがんで、かぶりつきで聴いていらした。
その表情があまりに真剣で、時間が押しているのは眼中にない感じだった。
なんだかとても嬉しくて、いつもに増して張り切って(?)読んでしまった!
学校から帰る道すがらハンドルを切りながら、もしかしたらこのライオンは、自分の思いを伝えようとしたわけじゃなく、友だちの危機に気づいてもらうため、大きな声を出して注意をひいたのかも知れないな、と思った。
大きな声を出したら規則違反で図書館を追放されてしまうのに、つまり、自己犠牲の精神である。
もちろん、正解なんてありはしまいが、これまでそのことを思いつきもしなかったので、新鮮な驚きだった。
十何年読んでいて、新たな読みを思いつくことがあるのだなあ。
これも先生のかぶりつきのおかげ!?
お話の力はすごいと思う。