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時代が並列している感じ

自分が高齢者になるから言い出すようで口幅ったいが、年齢による分断は、老化とそれに伴う周辺症状を除いては、あんまりないんじやないかなあ。

ものすごい勢いで科学技術が進んで、末端の庶民の暮らしも変わってはいる。
音楽や映画、漫画や小説、美術などの芸術もろもろ、前衛的なものが生まれて次第に平準化してまた、繰り返す。

それでも、ずっと前からあるものを守り続ける人もいるし、レトロブームはいつもあって、ちょっと前の時代を振り返って模倣したり取り入れたりしている。
だからそれほど変わってないものやことがけっこうあると思うのだ。

あんまりスケールの大きな話は手に負えないので自分の観測範囲内にしておくが、半世紀も生きていれば誰でもこの程度の感想はあるだろう、視点の違いから見ているものが変わるだけで。

50年前と今とそれほど変わっているとも思えない。
相変わらず車はタイヤを履いて道路を走っているし、テレパシーなんてなくて携帯になったけど電話で話してる。
サプリメントが発達したと言っても、食べてるものってそう変わってない。
むしろかつての食事が身体にいいなんて言われている。

そういうのを懐古、とか回帰というけれど、江戸時代に戻るわけじゃない。
たかだか5、60年前のその頃の記憶を持ってる人が大多数だし、しかも映像を含め資料がいつでも誰でも閲覧できるネット環境が整っている。
つまり、半世紀前が今現在に並列して存在してると考える。
ことさら懐かしい昔のことにしなくても、すぐそこにあると。
今に限ったことでなく、人の寿命が極端に短くならず百年程度で移行していくならこの状態は続くだろう。

例えば音楽、ビートルズのメンバーはもうたった一人だけれど、驚くことに新曲が作られたり、これは流石にレアなケースだろうけど、曲は古いも新しいもない。
逆に今子どもたちが好んで聴いている歌や踊りだって、この半世紀の間に聴いたり見たりしたことがあるようなメロディやフレーズやリズムだったりする。

若くても古臭い人もいれば、若いけど古いものを大切にする人もいて、年寄りだけど新しいものが好きな人もいれば、頭の固い若い人、幼い年寄りもいて、もう年齢じゃなく単なる個人差じゃないかと思う。

ただ、死が先に延びた分、老化期間が長くなった。
身体は老化しているがマインドはそのままなのをどう折り合いをつけるか。

私は今年、世界保健機構が定めるところの高齢者になる。

正直、まだまだ若い、とか、いつまでも若々しく、とか、イキイキとか、ポジティブな高齢者とか、ハルメク(爆)とか、そんな表現が好きじゃない。

かつて超高齢の双子姉妹が大人気の頃に、わりとふつうに「可愛いおばあちゃん」なんて言い方をしていて、超絶違和感を持っていた。

可愛くないだろ、幼児や猫じゃあるまいし。なんでもカワイイにすんな!
と、思っていたわけだけれど、あれから20年くらい?
現在お年寄りを可愛いと言ったり、子ども扱いするのはご法度だ。
時代が私に追いついてきた←とんだ思い上がり


※ヘッダー画像はノラ猫ポチ(猫の写真だけの場所)さんよりお借りしています。ハッとする、はハチワレにかけてあるのかな?
ありがとうございます♪

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