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630shio
指差す人と拾う人
もう2月になってしまい、今更…ではありますが、今年はまだ10ヶ月余りあるので遅くはない。
其の三
③ことわる
いつどこでだれになにをなぜどのように断るのか、具体的なことは決まっていない。
ただ、ことわる!
ある時、わりと緩い感じで
これもやらなくちゃならないんだよね〜
とぼやいていたら、
自分で引き受けたんでしょ⁈
と言われて、はっとした。
そうか、何か頼まれると断らないんだ、わたし。
ちょっと都合をつければできるかな?と、甘い見通しをつけて断らない。
日程を合わせるなんて時も、相手の都合を優先するのが当たり前になっている。
相手にそうしろと言われたわけでもないのに、自分の予定を組み替えて対応することもある。
それも黙って、何もなかったかのように。
むかし百貨店に勤めていた頃、売り場に同い年で短大卒の新入社員が配属されてきたことがあった。
新人といえども同い年なので、ことさら先輩風を吹かしたつもりはない。
ある時フロアーで、仕事の話だったかこっそり私語だったか忘れたが、話している最中に新人が目線を下すと、あ、と言って床を指差した。
私は何も考えず、反射的に床に落ちていた紙屑を拾った。
新人はちょっとあせったふうに、すみません、と言った。
私は思った。
人が二人いたら、指差す人と拾う人のどちらかなんじゃないかと。
ようするにそういう、タイプの違いで、指差す人は何につけてもその調子で、拾う人は何につけてもその要領なのだと思う。
即行動に移すのが誉められたり評価されたりするけれど、実力や能力のある無しとは関係ないと思う。
また、相手によってシーンによって変わるものにも思う。
ちゃぶ台返してシーンを変えて仕舞えばよいのだけのこと、本質的なものは何も変わらないと思っているが、さあどうなんだか。