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謎が解けた

知人のお義母さま88歳は、昨年ご主人を亡くしてからすぐ近くの自宅で一人暮らしをされていた。
近所に友だちもいて悠々自適元気にしていたが、転倒骨折して手術となり、二ヶ月の入院期間中に糖尿病その他の疾患に加え認知症を発症しているのがわかった。
骨折は回復し、歩行も排泄も入浴も着替えも食事も自立しているが、服薬管理や金銭管理が難しく、糖尿病のため医療的介助は必須。
救急病院からリハビリ重視の病院に替わり、すっかり元気になったつもりの本人は帰宅するつもりでいる。

知人が留守の間に自宅に入って、目に飛び込んできたのは通販で購入した代引き商品の山。
ダイニングのテーブルには通販会社の未払いの請求書の束と、義父の墓を建てるための定期預金が解約された通帳…
未払いの請求は支払い事情を話して中途解約し、キャンセルできるものは全てキャンセルした。
支払いは総額十数万円にもなった。
本人に聞いても、そんなものは買っていない、誰かが勝手に(預金を)解約したと嘘をついているふうでもなく言う。
そのうえ入院中もテレビの通販番組を見て、携帯電話で注文している。

私はテレビショッピングを見るたびに、次から次へと身体に良さげ毒にも薬にもならなさそうな新製品を生み出すが、誰が買っているのか不思議だった。
これらのうちいったい何製品を、どのくらいの期間使用し続けるのか…
それで、謳われてうたわれている効果があったとして、いつまで認められたのか。 

その謎は解けたと言うわけだ。

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