墳活R5-4-22「岩船仙人は風の中・益田岩船」
朝、駐車場の車が白い。いや、もともと白いマイカーですが、今朝はいつもにも増して白い。というか、細かい砂が全体にべったり。窓ガラスもべたべたです。
そうなんですね、昨日の黄砂が犯人です。黄砂が降ってきたのです。
こんににゃろーな黄砂ですが、ちょっと調べてみると、遠くアジア大陸内陸のゴビ砂漠とかタクラマカン砂漠から舞い上がった砂やちりが風にのって飛んでくるのだとか。こんなに遠くまで?
不思議です。日本(大阪)まで3~4千キロメートルもありますよ。一度舞い上がる現場を見てみたいものですが、何分とおい。
そんなに遠くへ見に行かなくとも、不思議はある。と、気づいて、今日は距離的に近く、しかし時間的には、はるかに遠い(歴史)「益田岩船(ますだのいわふね)」を見に行きました。
「史跡 益田岩船」
「この石造仏物は、東西の長さ11m、南北8m、高さ(北側面)4.7mの台形を呈し、…(中略)…。古くからこの地に築造された益田池の台石とする説もあるが、頂部平坦面を90度回転させ横口式石槨だとする説や占星台の基礎とする説、物見台とする説がある。このように用途は明らかではないが、上部平坦面の溝は孔が高麗尺(こまじゃく)で計画され、花崗岩の加工技術が終末期の古墳と共通するなど、すくなくとも7世紀代の特色を持ち、飛鳥地方に分布する特異な石造物の中でも最大のものである。橿原市教育委員会」(現地案内板より抜粋)
住宅団地の外縁道路から山道に入ると一瞬にして時空の異なる雰囲気に包まれます。
距離的にはそんなにありませんが(徒歩10分ほど)、傾斜はきつい。
巨石出現!
でっかいのお!
花崗岩らしいです。
花崗岩は火成岩。地下深くマグマがゆっくり固まってできるという。
暗い竹林に囲まれておりますが、そこだけ天空は青空です。
巨石から天に昇るのか、あるいは、天から巨石に降ってくるのか。
妄想です。
お天気がまあまあよかったこともあり、史跡探訪のグループが見学に来られておりました。
いやいや、この位置から見ますと、やはりでっかいです!
竹はぐんぐん生長し、益田岩船は歴史の底にますます謎を深めます。
益田岩船の用途について、 私自身は、横口式石槨説です。
益田岩船の近くに牽牛子塚(けんごしずか)古墳があり、これとの関係が指摘されています。すなわち、ここに古墳(石槨)を造りかけて問題が生じて放棄されたというものですね。その後牽牛子塚古墳が築かれるのですね。
※牽牛子塚古墳は斉明天皇真陵といわれています。
益田岩船の不思議や謎を、つえを貸してくれる岩船仙人に聞いてみたかったが、今日はお留守されてました。
いや、ほんとは竹林の風の中にお隠れになっていたのかも知れません。
おしまい