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平安京の東寺と西寺


「東寺」を知らない人は少ないと思う。私も何度か参拝したことがある。


東寺金堂
東寺五重塔
東寺瓢箪池
東寺宝蔵


今日は、この東寺のことではない。西寺のことである。

「西寺」は、昔あったらしいね、程度にしか知らなかった。東寺と西寺は、ともに平安京羅城門の東西に、等しく造営された官寺だというのに。

実は、西寺は、今はないのである。街中の、普通に普通の近隣公園に、その跡を偲ぶ土壇があるのみだ。


この土壇が、西寺の講堂跡。なので、この近隣公園(西寺公園)は、国の史蹟に指定されている。


[西寺とは]
「西寺は、平安京への遷都から間もない延暦15年(796)頃から、平安京の入口にあたる羅城門の西側に、東側の東寺(教王護国寺)と対称に造営された官寺である。(中略)
西寺は東寺に比べて早くから衰え、天福元年(1233)には塔も消失し、以後は再興されることなく地中に埋もれてしまった。(略)」
説明板より抜粋

日差しを避けて樹下に入ると、風が吹いてきて、とても気持ちいい。


土壇の上に立つと、ちょっとの高さの差なのに、不思議に、風が吹いてくる。古い家並みの、どこから風は湧いてくるのだろう。


「史蹟西寺址」


公園は、静かなもので、中学生が二人、ランニングしてるだけだった。彼らが乗ってきた自転車が、地面に引き倒されてある景が、なんか懐かしく印象に残った。


地下から、僧坊・講堂・金堂・中門などのが伽藍跡が見つかっているという。


さて、東寺方面へ戻るとしよう。
もう西寺に来ることはないだろうな(駅から遠くても何もない)、と思いつつ。

  炎天に色なき風や西寺跡


おしまい


※本記事は某blogの過去記事(H30-7-28)を改稿したものです。画像が悪いのはそのせいです(言い訳)。