室戸紀行⑨ DAY2-4 「タフォニと漬け丼」
「室戸紀行」などと大仰に題しておきながら、実際の行程では寄り道が多く、「おいおい、目的の室戸岬はどないなっとんや」という状況に陥っておりましたが、今回の記事から、室戸ユネスコ世界ジオパークのエリアである高知県東洋町、そして室戸市域に入ります。
今回の記事では、東海岸の海(土佐街道)や、突然現れるタフォニ(夫婦岩)、それに漬け丼(手前盛付け)など、室戸岬に至る途上のトピックを紹介します。
1 東海岸の海(土佐街道)
[豆知識]
この東海岸の「断層崖」はなぜできる?
それは東海岸に沿って海底活断層が延びていて、この断層の運動により陸側が隆起したから。このため山が急角度で海に落ちるのです。(…ように見える)
ちなみにこの「断層崖」を海洋深層水が上昇しているとのこと。
スーパーで「海洋深層水」のペットボトルなど見ますと、これはてっきり外洋の海溝から汲み上げているのかと思ってました。
(参考:現地説明板)
観光マップなどでは、この東海岸の国道55号線は、土佐街道とも表記されています。
土佐側から見て土佐街道とはいわないと思うから、この名は阿波側の視点なのでしょう。(なんで?)
近代まですべてが歩きだったと思うと、頭が下がる。
2 タフォニ(夫婦岩)
ここまで来てなんですが、あらためて「ジオパーク」豆知識をおさらいします。
「『ジオ(GEO)』は、地球や大地を意味する言葉。重要な地形・地質遺産、その上に広がる生態系、人々の暮らしなどを守り、それらを教育・地域振興に活かそうと取り組む地域」
だそうです。(「室戸ユネスコ世界ジオパーク ジオトラベルブック」
より)
「ジオパークは、自然と、歴史と、生活文化と、食文化に触れ自然とジブンとの関わりを知る場所」(同上)
「室戸ユネスコ世界ジオパーク」は、2011年9月18日、世界ジオパークネットワークに加盟」(同上)
こうした室戸ジオパークですが、私が特に知りたい、あるいは観じたいと思うのは、「地質遺産」です。それは究極自分探しです。
そんな中、ここに発見した一つが、「タフォニ」なんですね。
そこには遊歩道があるのですが、入口に簡易的なロープが張ってあります。立ち入りが制限されているようです。大岩に近づくと落石の恐れがあるからでしょうか。
私は注意しながら自己責任にて見て回りましたが、もし立ち入り禁止するならトラベルブックにもそのこと記載し、現場にもっとしっかりしたゲートを設置した方がよいと思います。(知らんけど)
鹿岡鼻(かぶかのはな)の夫婦岩(めおといわ)
二つの岩は、伊勢二見浦の夫婦岩そっくりです。
福岡県糸島市にも、桜井二見ヶ浦の夫婦岩があったような。
日本各地、ほかにもあるかも知れません。いや、あるでしょう。
海食に耐えてきた寄り添う二つの岩に夫婦鏡を見ることは日本中どこにあっても普通に考えられることですから。
さて、「タフォニ」が現れました。
岩の表面にいろんな大きさの穴があいています。「タフォニ」です。
岩に海水がしみこんで、塩の結晶が成長する圧力によって割れ目ができ、穴になっていくのだそうです。
タフォニについて、一行で簡単に説明していますが、ほんとかいな、と思います。自然の力は摩訶不思議です。
室戸岬の岩礁地帯(赤い部分)では、もっともっとスゴいのが観れるでしょう。
3 漬け丼(手前盛付け)
実は、昨日からまともに白ご飯を食べていないので、途中、道の駅の食堂に入りました。
結局、白ごはん見えなくして、手前盛付けの漬け丼にしました。
道の駅東洋町の駐車場は大きい。隣接ホテルや海浜に遊ぶ人のための駐車場でもあるのだろう。
目の前の砂浜も、相当に広い。
風もなく、波もなく、大変素晴らしい景色で、安らぎの隠れ家スポットのようでした。
さ、めしも食ったし、室戸岬まで走りますか。
(この駅とまた縁ができるとは、この時思ってもみませんでした)
つづく
次回は、室戸岬です。
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